【初心者向け】引き戸が重たい際の原因・対処法について徹底解説します!

【初心者向け】引き戸が重たい際の原因・対処法について徹底解説します!

長年使用している引き戸は、重たくて動きが鈍くなっていることがあります。原因は様々な可能性が考えられますが、故障していなくても引き戸が重くなる可能性も高いです。

そのため、引き戸の構造を知り、引き戸が重たい原因は「扉」なのか、「レール」なのか、順を追って確認することが解決への近道です。

当記事では、引き戸が重たくなる原因と、その場合の対処法を解説しています。

引き戸の概要・構造

引き戸の概要・構造

引き戸とは、床にある溝やレールに扉をはめ込み、左右に扉を開閉する戸です。溝やレールに沿って往復するため、引き戸の中には車輪が取り付けられています。

日本家屋や和風建築、雨戸といった場所に設置されることが多いです。洋風建築が一般化した現代ではあまり見られなくなりましたが、脱衣場のある洗面所やお風呂、戸襖として幅広く活用されています。

また、近年は上部に溝やレールを設置する「上吊りタイプ」の引き戸も登場しています。

引き戸レールの特徴

引き戸レールの特徴

古い家屋の場合、引き戸のレールによって段差が生じていることが多く、高齢者を中心に転倒のリスクがありました。しかし、近年は床にレールが埋め込まれている「埋め込みタイプ」が登場しているため、レールが原因で段差が生じる心配がありません。

ほとんどの引き戸は、レールとセットで備え付けられている他、レールにも様々な種類があります。レールの種類は主に次のとおりです。

  • V型
  • Y型
  • T型
  • 丸型
  • 平型

比較的最新のタイプは上記のうち、「V型」と「Y型」と「T型」となります。

引き戸が重たくなる原因

引き戸が重たくなる原因

引き戸が重たくなる原因は、主に下記の4つです。

  • レールの中に物が詰まっている
  • レールに歪みがある
  • レールがすり減っている
  • 引き戸の車輪に物が詰まり回転を妨げている

それぞれ詳しくみてみましょう。

1.レールの中に物が詰まっている

レールの中に物が詰まっていて、扉の動きを鈍らせている可能性があります。その場合は、扉をゆっくり動かしながら動きが悪い場所を見つけて、その箇所にゴミなどが詰まっていないか確認しましょう。

爪楊枝などの細いもので中をかき出すこともポイントです。

2.レールに歪みがある

気づかない間にレールが歪んでいる可能性があります。これは、レール内部にゴミが溜まることによって、レールがわずかに変形してしまうことが原因です。

レールの歪みを防ぐためには、日頃からこまめにレール内を掃除する必要があります。

3.レールがすり減っている

レールがすり減っていることが原因です。引き戸はレールの上を往復しているため、長く使っているとレールが消耗されている状態になります。

劣化しているレールは、交換することがおすすめです。

4.引き戸の車輪に物が詰まり回転を妨げている

引き戸の車輪に物が詰まっている場合があります。

レールの上を扉が往復するために、引き戸には車輪がついています。車輪に物が詰まっていると引き戸がうまくレールの上を滑りません。

車輪がうまく回っているか確認してみましょう。

引き戸が重たい場合の対処手順

引き戸が重たい場合の対処手順

引き戸が重たい場合の対処手順は下記の3つです。

  1. レールが正常かどうか確認する
  2. 戸車の高さを確認する
  3. 引き戸を外して掃除・調整を行う

それぞれ詳しくみてみましょう。

1.レールが正常かどうか確認する

引き戸が重い場合は、レールが正常かどうかを確認しましょう。引き戸の構造上、レールに物が詰まっていたり、レールが歪んでいたりしていると扉がスムーズに往復できません。

まずは、引き戸をゆっくり往復させてみて動きが鈍い場所を見つけます。鈍くなった場所のレールにゴミがないか確認して取り除きましょう。

はっきり目に見えるゴミがない場合でも、爪楊枝などの細いものでレールのすみっこをかき出してみてください。そうすることで、レールの滑りがスムーズになる可能性があります。

2.戸車の高さを確認する

レールに問題がなければ、次に戸車の高さを確認してみましょう。戸車は、扉の動きをなめらかにするために引き戸に取り付けられている車輪のことです。

戸車の高さが合っていないと引き戸の動きが悪くなってしまいます。戸車には高さなどを調節するためのネジが付いているため、左右で戸車の高さが異なる場合は、ネジをまわして扉を動かしながら調節してみてください。

3.引き戸を外して掃除・調整を行う

戸車の高さに問題がない、高さを調節しても引き戸が軽くならない場合は、最終手段として引き戸を取り外して掃除や調整を行ってみましょう。

引き戸を取り外してしまえば、レールの上と戸車の両方を調べられるため、どこが悪いのかを究明できます。

引き戸を外して掃除・調整する際の準備物・手順

引き戸を外して掃除・調整する際の準備物・手順

引き戸を外して掃除・調整する際の準備物と手順は下記のとおりです。

  • 準備物
  • 掃除・調整手順

それぞれ詳しくみてみましょう。

準備物

引き戸を外して掃除・調整する際の準備物は下記の3つです。

  • ドライバー
  • 潤滑油

掃除・調整手順

掃除・調整手順は下記の4つです。

  1. 引き戸の取り外し
  2. 戸車を外して掃除する
  3. 戸車の取り付け
  4. 引き戸が軽くなるよう微調整を行なう

1.引き戸の取り外し

まずは引き戸の取り外しを行いましょう。引き戸を上に持ち上げながら、下を引き抜くようにすれば取り外しができます。

うまく外れない場合は、下部分の戸車のネジをまわしながら数回試してみてください。この際、あらかじめ引き戸の上部分の戸車を外しておくと引き戸を取り外しやすいです。

2.戸車を外して掃除する

外した引き戸に取り付けてある戸車を外して掃除しましょう。引き戸によっては、戸車のネジの場所がわかりにくい場合があるため、注意が必要です。

戸車を外して、詰まっているゴミなどを針で取り除きます。小さく細かいゴミですが、なかなか掃除する機会がないため、長年にわたってため込まれたゴミは結構な量になります。

しっかり戸車を掃除したら、戸車に潤滑油を少量つけましょう。少量でも十分軽くなるため、付けすぎないように注意してください。

3.戸車の取り付け

掃除が完了したら引き戸に、戸車を取り付けます。

引き戸の下の部分に戸車を取り付けて、引き戸をレール上に戻した後、レールに乗せた状態で上の戸車を取り付けるとスムーズです。

4.引き戸が軽くなるよう微調整を行う

戸車の取り付けおよび引き戸の取り付けが終了したら、引き戸が軽くなるように戸車の高さを微調整しましょう。戸車の高さはネジで調節できます。

ネジをまわして扉を動かしながら、引き戸が軽くなるまで調節してみてください。

既存の引き戸を新しい引き戸へリフォームするならDIYがおすすめ!

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電車のようにレールの上を戸車が走ることで戸を左右に開閉できる特性上、「レールの中に物が詰まっている」などの理由で引き戸が重くなることがあります。ゴミの蓄積が原因である場合、引き戸を掃除すれば引き戸の重さを改善できるでしょう。

引き戸を取り外す手間を省くためにも、引き戸の構造を理解し、当記事で紹介した手順で引き戸が重たい原因を究明してください。

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なお、次のページでは、引き戸の修理を依頼する際の費用相場やポイントについて解説しています。こちらも参考にしてみてください。

【初心者向け】引き戸の修理を依頼する際の費用相場やポイントについて徹底解説します!

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