押入れボードとは?メリット・デメリットや施工方法も紹介

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押入れボードとは?メリット・デメリットや施工方法も紹介

押入れボードとは、表面に化粧加工が施された石膏ボードです。一般的に押入れやクローゼットの壁をリフォームするときに使用されます。

押入れボードを取り付けようか検討している人の中には「押入れボードにはどのような機能がある?」「取り付けるとどのようなメリットがある?」などと気になっている人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、押入れボードの基本的な知識やメリット・デメリットについて詳しく解説します。また、押入れボードを購入できる場所や施工方法などもまとめているので、ぜひ最後までチェックしてください。

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押入れボードとは?

押入れボードとは、表面に化粧加工が施された石膏ボードのことです。押入れやクローゼットの内装をリフォームするときに主に使用されます。

押入れボードは、単に見た目をきれいにするための板ではありません。基材が石膏なので、調湿性能や不燃性を兼ね備えています。

これらの機能により押入れにカビが発生するのを防げるほか、火災が発生したときに火が燃え広がるのを遅らせることが可能です。

日本の住宅にある押入れのほとんどがベニヤ板やプリント合板で作られており、湿気を吸いやすいという弱点があります。

そこに押入れボードを取り付けることによって、大切な布団や衣類を安全で衛生的な環境で保管できるようになるというわけです。

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押入れボードのメリット

押入れボードを取り付けるメリットを3つ紹介します。

  1. カビや結露の発生を防げる
  2. 火災が発生したときに火が燃え広がるのを遅らせられる
  3. 押入れの雰囲気を変えられる

それぞれのメリットについて、以下より詳しく確認していきましょう。

1. カビや結露の発生を防げる

1つ目のメリットは、カビや結露の発生を防げることです。

押入れボードの基材である石膏は、ミクロの多孔質構造になっています。そのため、湿度が高いときには湿気を吸収し、逆に乾燥しているときには湿気を放出するという調湿性能があります。

この働きにより、押入れの中の湿度が1年を通して安定しやすくなり、カビの発生原因となる結露を抑制可能です。

ジメジメしがちな押入れが、カラッとした快適な空間に生まれ変わります。

2. 火災が発生したときに火が燃え広がるのを遅らせられる

2つ目のメリットは、火災が発生したときに火が燃え広がるのを遅らせられることです。

押入れボードの基材である石膏は、重量のうち約21%が「結晶水」という形で水分を含んでいます。

もし火災が発生した場合、この結晶水が熱分解によってすべて蒸発するまで一定の温度以上には上昇しません。

また、火も燃え移りにくいため燃え広がるのを遅らせることが可能です。

押入れボードを取り付けることで押入れの防火性能が格段に向上し、家全体の安全性を高めることに繋がります。

3. 押入れの雰囲気を変えられる

3つ目のメリットは、押入れの雰囲気を変えられることです。

押入れボードの表面は、明るいベージュやアイボリー系の清潔感のある化粧シートで仕上げられています。

そのため、押入れボードを取り付けるだけで、暗くて古びた印象の押入れが明るくクリーンな空間に一変します。

また、表面がザラザラとしたベニヤ板とは違い、押入れボードの表面はフラットで滑らかです。

よって、ホコリも付きにくく汚れたとしてもサッと拭き取れるので、掃除や手入れが楽になるという利点もあります。

押入れボードのデメリットや知っておきたい注意点

ここまで多くのメリットを紹介してきましたが、いくつかデメリットも存在します。

  1. 水漏れに弱い
  2. 割れやすい・へこみやすい
  3. 棚やラックを直接取り付けることはできない

実際に押入れボードを取り付ける前に、デメリットや注意点も把握しておきましょう。

1. 水濡れに弱い

1つ目のデメリットは、水漏れに弱いことです。

優れた調湿性能を持つ押入れボードですが、これはあくまで空気中の湿度の話です。

コップの水をこぼすような、直接的な水濡れには弱いという性質があります。

そのため、押入れ内で水漏れが発生すると、押入れボードが水分を吸って脆くなります。すぐに拭き取らないと劣化も早まってしまうでしょう。

2. 割れやすい・へこみやすい

2つ目のデメリットは、割れやすいこと・へこみやすいことです。

押入れボードは、ベニヤ板のようにしなる性質はありません。そのため、硬い物を強くぶつけると、表面がへこんだり角が欠けたり、場合によっては割れてしまう可能性もあります。

収納物を出し入れする際には、押入れボードに強くぶつけないように注意してください。

3. 棚やラックを直接取り付けることはできない

3つ目のデメリットは、棚やラックを直接取り付けられないことです。

押入れボードの基材である石膏ボードは、ネジや釘を保持する力が非常に弱いです。そのため、押入れボードの表面に重い棚やハンガーラックなどを直接取り付けることはできません。

もし、棚やラックなどを設置したい場合は、ボードの裏側の柱や間柱といった下地がある場所を探して、そこに長いネジでしっかりと固定してください。

押入れボードはどこで買える?

押入れボードは一般的に以下のようなサイトやお店で購入できます。

  • 吉野石膏の通販サイト
  • チヨダウーテの通販サイト
  • ホームセンター

石膏ボードのトップメーカーである吉野石膏やチヨダウーテの公式サイトにて、押入れボードを購入可能です。品質にこだわりたい人や専門メーカーから購入したい人などにおすすめです。

もしくは、カインズやコーナンといった大手のホームセンターでも購入できます。実際に商品を見て、触って確かめることができるのがメリットです。

ホームセンターの店舗によっては、オリジナルの押入れボードがお手頃な価格で販売されていることもあります。

なお、押入れボードの価格は、一般的な910mm × 1820mmサイズで2,000円~4,000円ほどです。サイズや機能によっても価格は異なるため、あくまで目安として参考にしてください。

押入れボードの施工方法

押入れボードは比較的加工がしやすいため、DIYで取り付けることも可能です。ここでは、基本的な施工手順を5つのステップで解説します。

  1. 事前準備をする
  2. 押入れの壁を清掃する
  3. 押入れボードをカットする
  4. 押入れボードを貼り付ける
  5. 仕上げを行う

1. 事前準備をする

まず、押入れの壁の寸法を正確に測り、必要なボードの枚数を計算してください。また、取り付け作業で以下の道具が必要となるため、事前に準備しておきましょう。

  • 押入れボード
  • 専用の接着剤
  • 仮止め用の釘
  • カッターナイフ
  • 長い定規
  • コーキング剤
  • マスキングテープ

足りない道具は、押入れボードと一緒に購入しておいてください。

2. 押入れの壁を清掃する

事前準備ができたら押入れの壁を清掃します。

既存の壁にカビが生えている場合は、カビ取り剤を使って完全に除去してください。きちんと消毒もしておきましょう。

もしカビを残したまま押入れボードを貼ってしまうと、中でカビがさらに繁殖してしまいます。

壁の汚れやホコリもきれいに拭き取り、凹凸があればパテなどで平らにしておきましょう。

3. 押入れボードをカットする

清掃まで済んだら、採寸した寸法に合わせて押入れボードをカットします。

押入れボードの化粧(表面)側に、長い定規を当ててカッターナイフで強く切り込みを入れてください。

そして、その切り込みを折り曲げ続けると、石膏がポキッと割れます。割れたら、裏面の紙をカッターで切断して綺麗に整えましょう。

4. 押入れボードを貼り付ける

カットした押入れボードの裏面に、専用の接着剤(石膏ボード用ボンド)を塗布して壁に強く圧着させます。

接着剤が完全に乾くまでの間にボードがずれたり浮いたりしないよう、仮止め用の細い釘を四隅や中央に数カ所打ち込んで固定してください。

5. 仕上げを行う

押入れボードをひと通り貼り付けたら、仕上げを行いましょう。

ボードとボードの継ぎ目や壁の角の部分にできたわずかな隙間を、コーキング剤できれいに埋めていきます。

コーキングを打つ箇所の両脇にマスキングテープで養生してから行うと、はみ出すことなく綺麗な仕上がりになります。コーキングが乾けば作業完了です。

押入れボードを取り付けてより快適な空間にしよう

本記事では、押入れボードの特徴やメリット・デメリットなどを中心に解説しました。

押入れに使用されているベニヤ板との大きな違いは、調湿機能があることです。この機能があることで、大切な布団や衣類をカビや湿気から守ることができます。

ただ、押入れボードを取り付けると、水漏れや強い衝撃などに注意しなければなりません。また、押入れボードに棚やラックを直接取り付けることもできないので、その点も吟味したうえで取り付けるか決めましょう。

本記事では、押入れボードを購入できる場所や施工方法などもまとめているので、ぜひそちらも参考にしてください。

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