ドアに欠かせないラッチとは?よく発生する不具合や対策、DIYで交換する方法をご紹介!
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「ドアの開け閉めをしにくい」。自宅のドアでこのように感じることは少なくありません。もしも、開けにくさやぴったりとドアを閉じられない場合、ラッチやドアノブに不具合があるおそれが考えられます。
この記事では、ラッチの役割からよくある不具合、DIYで交換する方法まで解説します。ドアの不具合を感じている方は、トラブル解消の参考にしてみてください。
ドアに欠かせない部品「ラッチ」とは?
ラッチとは、ドアノブの動きと連動して飛び出す部品です。玄関ドアだけではなく、リビングやトイレなどドアノブが付いている開き戸には、必ずラッチが付いています。
また、ドア枠にはラッチを受ける金具があり、それは「ラッチ受け」です。ラッチはドアノブと連動しており、ドアノブを押す・捻ると引っ込み、戻すと飛び出します。
英語では「Latch」と表記しますが、日本語では「かけがね」や「留め金」と呼ばれているものです。ドアを閉めた際、その状態を維持する目的があります。
ラッチの役割
ラッチの役割は、ドアを閉まったままの状態に固定することです。ドアが閉まっている場合、ラッチが飛び出しており、ラッチ受けに引っかかります。
ラッチがラッチ受けに引っかかっていれば、風が吹いたりドアに力がかかったりしても勝手に開くことはありません。そのため、ドアノブを回す(捻る)動作をしなければドアが開かない仕組みです。
ラッチの耐用年数
ラッチの耐用年数は約10〜15年です。そのため、ドアを設置してから10〜15年が経つと、ラッチの不具合や故障が現れやすくなります。もしも、違和感を覚えたら注意してラッチの動作を観察して、適切な対処を施さなければなりません。
ドアの開け閉めがしにくいと感じたときに、そのまま放置していると最悪の場合、ドアが開かない状態となってしまうことも考えられます。
ラッチによく発生する4つの不具合
ラッチによく発生する不具合には、以下の4つが挙げられます。
- ラッチが戻らない
- ドアノブを回しても開かない
- ドアが閉まらない
- ドアが閉まりにくい
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.ラッチが戻らない
ラッチによく発生する不具合には、ラッチが引っ込んでしまったまま戻らないことが挙げられます。ドアを閉めようとしても、ぴったりと閉められなくなってしまいます。
鍵がついている場合、鍵さえかければ閉めることができます。しかし、そのまま放置すると、ほかのトラブルにつながるおそれも考えられますので、異変を感じたら対処するようにしてください。
2.ドアノブを回しても開かない
ラッチに不具合があった場合、ドアノブを回しても開かないことが起こり得ます。たとえば、マンションの玄関ドアでこのようなことが起こってしまうと、自宅に入れない・外に出られなくなってしまいます。
また、ドアノブが壊れてトイレに閉じ込められてしまうようなトラブルも、ラッチの不具合が原因である場合がほとんどです。
3.ドアが閉まらない
ドアが閉まる際「カチャ」っと音がします。これは、ラッチが飛び出すことによってラッチ受けに当たるときの音です。もしも、ドアが閉まりきらないときには、ラッチもしくはラッチ受けのいずれかに不具合が発生しています。
その場合、ドアを開けたままドアノブを操作し、正常に動作しているかを確認してください。ラッチに異常が見られなければ、ラッチ受けがズレているおそれがあります。
4.ドアが閉まりにくい
ラッチによくあるトラブルとして、動作はするものの、スムーズに動かないことがあります。ラッチの動きが悪くなると、ドアが閉まりにくい状態となってしまう場合があります。
その場合、ラッチに不具合が起こっていないかをテープを使って簡単に調べることが可能です。具体的には、ラッチがある箇所にテープを貼って飛び出ないように固定します。その後、ドアを閉めてスムーズに開け閉めできれば、ラッチに不具合が発生していると判断できます。
不具合が起きたときの3つの対策
不具合が起きたときの対策には、以下の3つが挙げられます。
- ラッチ周辺を掃除する
- 潤滑油を挿す
- 業者に交換を依頼する
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.ラッチ周辺を掃除する
汚れが溜まっていることによって、動作が悪くなっている場合は、掃除することによって解決できます。まずは雑巾やウェスで乾拭きしてみてください。
もしも、乾拭きしても落ちなければ水拭きや洗剤を使って綺麗に掃除します。しかし、水分を残してしまうとサビが発生する原因となるため、清掃後の乾拭きを忘れないようにしてください。
2.潤滑剤を挿す
ラッチの動きが悪ければ、潤滑剤を挿すことによって改善する場合があります。このときに使用する潤滑剤はシリコンスプレーを使用してください。ホームセンターでも販売されているため、手軽に入手できます。
このときの注意点としては、潤滑油を使わないようにすることです。誤って潤滑油を挿してしまうと、ほこりが溜まってしまい動作がより悪化するおそれがあります。
3.業者に交換を依頼する
ここまでご紹介した方法で解決できない場合、内側のバネが損傷しているおそれがあります。もしも、バネが壊れているようであれば、錠前ごと交換しなければなりません。
錠前を自分で交換するのは難しいため、業者に交換を依頼することをおすすめします。知識がないままDIYしようとすると、取り付けられない・うまく動作しないなどのトラブルが発生してしまうかもしれません。
ラッチを長く使うためにできるセルフメンテナンス
ラッチを長く使うには、セルフメンテナンスを欠かさないようにすることをおすすめします。具体的なメンテナンス方法は、以下の通りです。
- 定期的に掃除する
- シリコンスプレーを挿す
- 留め具のネジを締め直す
- ていねいにドアノブを回す
ドアの掃除は意外とさぼってしまいがちです。そのため、汚れが溜まりやすいといえます。最低でも月に1回はラッチとラッチ受けを掃除するようにしてください。
また、異変を感じた場合には状態に合わせてシリコンスプレーを挿したり、ネジを締め直すようにして様子を見ましょう。さらに、普段から壊れやすいものだと認識してていねいに扱うことが重要です。
【DIY】ラッチを自分で交換する方法
ラッチを自分で交換する際、確認しておきたいポイントには以下の2つが挙げられます。
- ラッチを購入する際のチェックポイント
- ラッチを交換する手順
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
ラッチを購入する際のチェックポイント
ラッチを交換する際には、同じ型のラッチを購入する必要があります。購入時にチェックするポイントは、以下の通りです。
- メーカー名
- 品番
- バックセット
- プレートの形
- ドアの厚み
ラッチの製造元であるメーカー名は、基本的にプレートに刻印されています。品番も本体に刻印されているため、メーカー名と品番を確認する際は一度ラッチを取り外す必要があるでしょう。
バックセットとは、ドアノブの中心からドアの端までの距離のことを指し、一般的には51〜60mm程度あります。プレートの形も角の丸い「角丸型」と直角の「角型」があるので、確認が必要です。ドアの厚みも念のため測っておいてください。
チェックが完了したら、新しいラッチを購入しましょう。ネットやホームセンターで入手できます。もしも見つからない場合は、メーカー元のカスタマーサービスセンターに連絡して入手方法を問い合わせてみてください。
ラッチを交換する手順
ラッチを交換する際には、以下の道具が必要になってきます。準備してからラッチの交換に取り掛かりましょう。
- プラスドライバー
- 取り替え用ラッチ
ラッチを交換する手順は、以下の通りです。
- レバーハンドル下面の穴にある解除ブッシュを差し込む
- ネジ止め式の場合はレバーハンドル下面のネジを外す
- レバーハンドルを外す
- ラッチの取り付けネジを外し、プレートとラッチの本体をドアから取り外す(受座は外さない)
- ラッチの上下を確認する。ラッチには矢印で刻印がついており、上下を確認して元のドアの加工穴に挿入する
- ラッチの先端部を手で回転させ、正しい方向にセットする
ラッチは、正しい方向で挿入できていれば閉める側に対し垂直になります。斜めになっていると間違っているので、垂直になるよう回転させてください。
ラッチドアノブによくある2つの質問
ラッチドアノブによくある質問には、以下の2つが挙げられます。
- 質問1.ドアノブのラッチとは何ですか?
- 質問2.ドアにラッチは必要ですか?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.ドアノブのラッチとは何ですか?
ラッチはラッチボルトが正式名称で、「かんぬき」を意味する言葉です。キャッチ錠とも呼ばれています。英語では「latch(ラッチ)」と書きます。住居において、ドアノブで開閉する扉には基本的にラッチが設置されています。
ドアの側面から飛び出している金具で、扉が勝手に開かないように固定しており、スプリング式のラッチが一般的です。ほかにも、磁石のものやレバーと連動する形で扉を固定するものなどがあります。
なかには、大きな揺れを受けると自動的にストッパーがかかる耐震ラッチがあり、食器棚やタンスなどに使用されています。ラッチは長い間使用していると徐々に劣化するため、スプリング式のものではバネがゆるんで扉が閉じなくなってしまうでしょう。その場合は、ラッチを新しいものに交換する必要があるのです。
質問2.ドアにラッチは必要ですか?
ラッチは、ドアを閉めた状態を固定するために設置されています。ドアを閉めた際にラッチが飛び出し、受座と呼ばれる反対側の部分にはまり込み、ラッチを引っ掛ける仕組みになっています。
ラッチが受座にはまっている状態であれば、風や振動などでドアが開いてしまうのを防げます。
もしラッチがなければ、ドアは勝手に開いてしまいます。ドアノブやレバーを操作しないとドアが開かないのは、ラッチでドアが固定されているためなのです。
まとめ
ドアノブのラッチについて解説しました。ラッチは、ドアをぴったりと閉めるために欠かせない重要な部品です。もしも、動作に異常が見られた場合、放置せずに対処することで大きなトラブルを予防できます。
また、日頃から定期的に掃除するように心がけることが大切です。もしも、異常が見られた場合、多少の知識を必要としますが、DIYで交換することもできます。ぜひ、この記事で解説した手順を参考にして対処してみてください。
ちなみに次のページでは、おすすめの室内ドアメーカーを紹介しています。