浴室ドアを交換するタイミングは?費用相場や安く抑えるコツ、よくある質問まで徹底解説!
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「浴室ドアが劣化している」「バリアフリー化したい」このように考える方はたくさんいます。しかし、浴室ドアの交換タイミングや選び方、交換方法についてはあまり知られていません。
そこでこの記事では、浴室ドアの交換タイミングや選び方、交換方法について詳しく解説します。また、よくある質問についてもその回答と併せて紹介していますので、浴室ドアの交換を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
浴室ドアを交換するタイミング
浴室ドアを交換するタイミングには、以下の3つが挙げられます。
- 15年以上使用している
- 劣化が目立つ
- バリアフリーにしたい
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
15年以上使用している
国土交通省土地・建設産業局不動産業課が公表している「TechAcademyMagazine期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」によると、浴室設備の交換目安(期待耐用年数)は約15年から25年とされています。
浴室設備を設置してから15年が経過している場合、浴室設備全体のリフォームを検討する際の目安として考えられます。特に目立った劣化が見られなくても、数年以内に交換やリフォームの計画を立てておくことが賢明です。
参考:期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新期待耐用年数の導出及び内外装設備の更新による価値向上について
劣化が目立つ
浴室のドアが劣化し、気になる兆候が見られる場合は、交換を検討してください。たとえば、掃除しても汚れやカビが落ちにくい、水漏れが発生している、ドアがスムーズに開け閉めできないなどの問題があれば、劣化の兆候が現れています。
また、ゴムや樹脂部分にひび割れが見られる場合も、交換を検討する良いタイミングです。ひび割れがあってもドアそのものはまだ使用可能かもしれませんが、時間が経つにつれてひび割れは拡大していきます。
バリアフリーにしたい
高齢の方や障がいのある方がご家族にいる場合、バリアフリーの観点から、現状よりも使いやすいドアに交換することをおすすめします。
一般的に、引き戸のドアは折れ戸や開き戸に比べて開閉動作がしやすく、バリアフリー環境に最適です。さらに、引き戸の中でもゆっくりと優しく閉まるドアを選ぶことで、安心感が増します。高齢者や障がいのある方にとって、軽い力でドアを開け閉めできることは利便性の向上につながります。
浴室ドアは3種類
浴室ドアの種類には、以下の3つが挙げられます。
- 中折れ戸
- 開き戸
- 引き戸
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.中折れ戸
中折れ戸タイプのドアは、中折れ戸は扉が開くスペースが前後に必要なため、狭い浴室でも設置が可能です。そのため、スペースの制約が少ないことがメリットに挙げられます。また、扉部分だけの工事で済むため、工事が簡単に実施できる点も魅力です。さらに、万が一浴槽内で何かが起きても、開閉ができなくなるリスクを軽減できる安全性もあります。
一方、デメリットとしては、中折れ戸の中折れする部分が故障しやすいという難点があります。中折れ戸タイプのドアは、狭い浴室や安全性を重視する場合に適していますが、故障しやすい部分があることを理解して選択しなければなりません。する必要があります。
2.開き戸
開き戸は、レバータイプのドアノブを使用する場合、幼いお子さんや高齢の方でも力を入れずに開閉しやすいという点がメリットです。そのため、家族全体が快適に使用できます。
しかし、開き戸にはスペースが必要であるため、車椅子の方が入浴する場合や、脱衣室が狭い場合には不便さを感じやすくなります。
また、ドアを浴室の方向に設置すると、洗い場で誰かが倒れた場合に救出が難しくなるおそれがあるため、浴室側に開く開き戸はおすすめできません。
3.引き戸
引き戸は、出入り口を広々と使える利点があり、バリアフリーリフォームにもおすすめです。とくに狭い浴室や脱衣所に設置すると、空間を最大限に活用できます。
引き戸の魅力は、開閉の際に前後のスペースを取らないことです。これにより、脱衣所や浴室が圧迫されず、快適に利用できます。
また、複数の扉を備えた2枚戸や3枚戸タイプも利用でき、さまざまな用途に対応可能です。ただし、引き戸を設置する際には、引き込みスペースを確保する必要があります。
浴室ドア交換の選び方は4つ
浴室ドア交換の選び方には、以下の4つが挙げられます。
- 掃除がしやすい|引き戸・折れ戸
- 小さな子どもや高齢者がいる|引き戸・折れ戸
- スペースを有効活用したい|折れ戸・引き戸
- デザインにこだわる|開き戸
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.掃除がしやすい|引き戸・折れ戸
レールの上をスライドさせる引き戸は、掃除がしやすく衛生面でも安心です。一方、折れ戸も掃除は比較的容易ですが、折りたたみ部分の下部などには石鹸カスや埃がたまりやすい傾向にあります。
どちらのタイプのドアも掃除はできますが、引き戸は特にお手入れが楽で衛生的です。一方、折れ戸も清潔を保つためには定期的なメンテナンスが必要となるため、選ぶ場合、お手入れのしやすさから考えて選ぶようにすることをおすすめします。
2.小さな子どもや高齢者がいる|引き戸・折れ戸
高齢の方や小さなお子さんの力でも開けやすいドアを選ぶ際、引き戸が最適です。また、チャイルドロックの機能を備えている折れ戸も安全性を高められる選択肢として考えられます。
引き戸や折れ戸は外部から開閉しやすく、浴室の中に閉じ込められるなどのトラブルがあった場合も対処しやすいことはメリットです。これらのドアタイプは、高齢者や子どもが安心して利用できる設計といえます。
3.スペースを有効活用したい|折れ戸・引き戸
浴室に続くランドリーや脱衣所が狭い場合、扉1枚分のスペースで開閉できる折れ戸が最適です。引き戸も省スペース性には優れていますが、扉を引き込むための余裕や新規設置時の壁面工事などを考慮すると、折れ戸の方が優れているといえます。
このように、浴室や脱衣所のスペースに合わせてドアを選ぶことが重要です。使い勝手と設置の手間から検討して、最適な選択することで、快適なバスルーム環境を実現できるようになります。
4.デザインにこだわる|開き戸
住まいに十分な浴室内外の開閉スペースがある場合、開き戸もおすすめです。アクリルだけでなく、美観に優れたガラス製のものなども選択肢に含まれます。ホテルのようなラグジュアリーな浴室を目指す場合、開き戸を選ぶことで理想的な浴室が実現可能です。
自分にとって欠かせない要素を考慮しながら、バスルームのスタイルやデザインを検討してみてください。
浴室ドアの交換方法は3パターン
浴室ドアの交換方法には、以下の3つが挙げられます。
- ドアのみを交換
- 外枠とドアを交換
- カバー工法
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.ドアのみを交換
浴室のドア面に割れや損傷がある場合、外枠や下地に問題がなければ、ドアの交換だけで問題解決できます。
この場合、DIYで作業することも比較的容易です。ただし、ドアが開閉しにくい・閉めにくいなどの問題がある場合、損傷はドア本体にあるのか外枠が原因なのかを判断するのは、素人には難しいことだといえます。
そのため、リフォーム会社に相談し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
2.外枠とドアを交換
ドアの外枠や周囲の壁や下地に損傷がある場合、ドア本体だけでなく外枠も交換しなければなりません。この修理は壁を一部壊す必要があり、工期が長く費用も高額になる傾向にあります。
しかし、外枠とドアを一新することで、長期間にわたり利用できる耐久性が確保され、ドアのサイズを維持することも可能です。また、敷居を設置するカバー工法と比べて、より美しい仕上がりが期待できます。
3.カバー工法
カバー工法は、既存のドア枠の上にリフォーム用のドア枠を設置する一般的なドア交換方法です。この方法は外枠とドアを取り替えたい場合に、周囲の壁を壊さずに済むため、工期が短く費用が比較的安いことが特徴として挙げられます。
そのため、浴室の壁面や外枠にゆがみや傷みが見られない場合や、開き戸から引き戸や中折れ戸に低コストで交換したい場合におすすめです。ただし、カバー工法を選ぶ際には、浴室の出入り口でつまずかないように注意しなければなりません。
また、外枠が歪んでおり、ドアの開閉が難しい場合や、ドア周辺の下地が劣化している場合には、カバー工法は適用できません。
浴室ドア交換の費用相場
浴室ドアのリフォーム費用は、工法によって大きく異なります。また、ドアのタイプ、ドア材、外枠のグレード、サイズについても影響します。タイプごとのドア交換費用の相場は、以下の通りです。
【カバー工法】
- 開き戸: 約5万円前後
- 中折れ戸: 約6~7万円
- 引き戸: 約10万円前後
【ドアのみ交換】
- 開き戸: 約3~5万円
- 中折れ戸: 約3~6万円
- 引き戸: 約8~10万円
【外枠+ドアの交換】
- 開き戸: 約7~10万円
- 中折れ戸: 約8~12万円
- 引き戸: 約13~16万円
これらはあくまで目安となるため、リフォームを検討する際には、複数の業者から見積もりを取得し、予算に合ったプランを選ぶことが重要です。
浴室ドア交換を安く抑えるコツ
浴室のドア交換を安く抑えるコツには、以下の3つが挙げられます。
- 必要最低限の工事で交換する
- 介護保険を活用する
- 複数社に相見積もりをとる
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.必要最低限の工事で交換する
浴室ドアの交換費用を抑えるためには、最小限の工事で済む方法を選ぶことが重要です。浴室ドアの交換にはいくつかの工法がありますが、工事の手間や費用は選択した工法によって異なります。以下は浴室ドアの交換に関する工法とその特徴です。
【アタッチメント工法】
- ドアのみを交換する方法で、元の枠をそのまま使用する
- 工事が比較的簡単で手間が少ない
- 費用を抑えられる
【カバー工法(元の枠の上から新しい枠とドアを取り付け)】
- 元の枠の上に新しい枠とドアを取り付ける方法で、周囲の壁を壊さずに工事できる
- 工期も短く済む
- 比較的費用を抑えられる
【枠とドアの両方を交換】
- 元の枠とドアを両方取り替える方法で、手間がかかり費用も高額になる
- 工事の内容によって費用が大きく変わる
最適な方法を選ぶことで、予算内で浴室ドアのリフォームを実現できます。
2.介護保険を活用する
介護保険の被保険者がいる場合、浴室のリフォームに補助金を利用できるかもしれません。具体的には、要介護の方がいる場合に浴室のドアを引き戸に変更する際、最大18万円の補助金を住所地の市区町村から受け取れます。
申請に必要な書類と手続きは以下の通りです。
- 支給申請書
- 住宅改修が必要な理由書
- 工事費見積書
- 住宅改修後の完成予定の状態を示すもの(写真や図)
- 工事終了後に提出する書類:
- 住宅改修に要した費用に関する領収書
- 工事費内訳書
- 住宅改修の完成後の状態を示す書類(原則として撮影日がわかる写真)
申請手続きにはケアマネージャーへの相談が必要です。バリアフリーの工事を検討している場合、ケアマネージャーに工事の必要性や内容を相談し、申請のサポートを受けるようにしてください。介護保険の補助金を利用することで、安心してリフォームできます。
3.複数社に相見積もりをとる
複数のリフォーム会社に見積もりを依頼することは大切です。相見積もりを取ることで、工事費用の適正な判断ができるようになります。基本的には3社以上、最大5社程度に見積もりを依頼することがおすすめです。
見積もり書の内容を確認する際には、総額だけでなく内訳も確認してください。また、疑問点があれば、積極的に質問して説明を受けることが欠かせません。
浴室のドア交換でよくある3つの質問
浴室のドア交換でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.浴室ドアの交換施工業者を選ぶポイントは?
- 質問2.浴室のドアノブ交換方法は?
- 質問3.浴室ドアの交換はDIYでできる?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.浴室ドアの交換施工業者を選ぶポイントは?
浴室ドアの交換施工業者を選ぶポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 水まわりの施工を得意としているか
- カバー工法を前提としているか
- 浴室の丸ごとリフォームを強引にすすめてこないか
これらのポイントを考慮して、信頼性の高い浴室ドア交換の施工業者を選ぶことが大切です。一部の業者は、浴室のドア交換を契機に全体のリフォームを提案することがあります。しかし、必要性がない場合には無理に応じる必要はありません。
質問2.浴室のドアノブ交換方法は?
浴室のドアノブを交換したい場合、商品やメーカーによって規格が異なるため、同じ商品を取り寄せることが必要です。ドアの厚みなども左右し、似たドアノブでも設置できないことがあります。そのため、注意深く選ぶようにしてください。
浴室のドアノブ交換は、サビや動作不良の場合に有効です。DIYで交換する場合、同じドアノブを入手し、既存のものを外す必要があります。しかし、サビがひどく取り外しが難しいこともあるため、慎重に作業してください。
また、ホームセンターやネット通販でドアノブが販売されていますが、種類が限られていたり、欲しい製品がないこともあります。
最適な選択をするには、専門家のアドバイスを受けることも検討してみてください。
質問3.浴室ドアの交換はDIYでできる?
浴室のドア交換はDIYでも可能です。しかし、基本的に難しい作業が多く、とくにドア枠まで新調しなければならない場合は取り付けられないおそれもあります。
浴室のドア取り付けの失敗は、水漏れや壁、天井への影響を及ぼすおそれがあります。そのため、集合住宅の場合は階下にもトラブルが及ぶことがあることから、DIYが得意でない場合は、リフォーム会社に依頼することがおすすめです。
まとめ
浴室のドア交換に関することを解説しました。浴室ドアの種類ごとにメリット・デメリットがあるため、家族構成に応じて最適なものを選ぶことが重要です。
また、浴室ドアの劣化の程度によってはDIYで交換することも可能ですが、浴室回りは水漏れなどのリスクがある箇所となるため、自信がない場合は専門家へ相談することをおすすめします。
ぜひ、この記事を参考にして、浴室ドアを最適なものに交換してみてください。なお、次のページでは、ドアノブにおける交換費用の相場を詳しく紹介しています。