【障子の虫食い対策】紙魚(しみ)とは?発生する原因や駆除方法、予防策をご紹介!
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紙を好む虫である紙魚(しみ)は、その名の通り紙類を好んで食べます。そのため、被害が進むと障子が穴だらけになり、部屋の中が見えてしまう、虫が侵入してしまうといった問題が発生します。
この記事では、紙魚の概要や駆除方法、予防策を紹介します。障子の虫食いに困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
紙魚(しみ)とは?
紙魚(しみ)とは、主に紙を食べることで知られる昆虫の一種で、体形は細長く、全身が銀色の鱗で覆われています。その特徴的な姿から「銀魚」とも呼ばれています。
体長は約1cm程度と小さく、昼間は隠れる場所を求めて人目に触れることなく過ごすことから、家の中に紙魚がいても気がつかないことが多いです。しかし、紙製品に虫食いが見つかると、紙魚が侵入している可能性が高いと言えます。
また、紙魚は一年中活動しますが、特に活発になるのは春から秋にかけてです。この時期は紙魚の侵入や繁殖に注意を払うことが求められます。
紙魚が好む食べ物
紙魚はその名の通り、紙類を主食とする昆虫で、特にセルロースが豊富な素材を好みます。したがって新聞紙、本、雑誌、写真などの紙製品はもちろん、壁紙やダンボール、そして障子紙なども好きな食べ物です。
また、紙魚はスターチ(でんぷん)を大変好むという特徴があります。そのため、米、麦、パンやパスタなどの穀物製品、でんぷんを多く含むじゃがいも・里芋などの食物も彼らのエサになります。
紙魚が生息しやすい場所
紙魚が生息しやすい場所は、湿度が高く暗くて風通しの悪い場所です。これは、紙魚が乾燥を好まず、湿度の高い環境を好むためです。
そのため、家の中では押入れ、収納スペース、床下、浴室などの湿度が高くなりがちな場所に生息しやすい傾向にあります。
また、紙魚は紙類を主食とするため、古新聞や古本、雑誌、書類などが放置されている場所も好む傾向です。古い書物や紙類が積み重なり、周辺の湿度が高く風通しが悪い場所は、紙魚が繁殖しやすい環境となります。
紙魚の駆除方法は3つ
紙魚の駆除方法を紹介します。主に次の3つです。
- 殺虫剤を使用する
- ホウ酸団子を置く
- ふかしたじゃがいもを置く
項目ごとに詳しくみていきましょう。
1.殺虫剤を使用する
殺虫剤の使用は、紙魚の駆除に効果的です。市販の殺虫剤は、壁や床に直接吹き付けるタイプと、缶に入った薬剤を部屋全体に散布するタイプがあり、紙魚が好んで生息する隠れ家への浸透性に優れています。
ただし、人体にも影響を及ぼす可能性があるため、使用後は十分に換気を行い、必要に応じてマスクを着用して対策を取りましょう。
2.ホウ酸団子を置く
ホウ酸団子とは、ホウ酸と混合した食べ物を固形化したもので、紙魚がエサとして摂取することで内部から駆除する効果があります。
ホウ酸団子のメリットは、紙魚が食べた後に他の紙魚に影響を及ぼす点です。ホウ酸団子を食べた紙魚が巣に戻ると、そこに住んでいる他の紙魚も同様に駆除される可能性が高まります。
ホウ酸団子を設置する際のポイントは、定期的に新しいものに取り替えることです。団子が古くなったり、完全に食べられてしまった場合は効果が下がるため、定期的に新しいものに交換しましょう。
また、子どもやペットが誤って食べない様、設置場所には注意が必要です。
3.ふかしたじゃがいもを置く
紙魚はじゃがいものでんぷんを非常に好みます。そのため、ふかしたじゃがいもを使用して紙魚を誘い出すことができます。
まず、じゃがいもを十分に茹でてから、薄い布やキッチンペーパーでくるみます。これを紙魚が発生しやすいと思われる場所、たとえば本棚の隅やクローゼットの奥、障子の近くなどに置いておきます。そして、12時間程度経過したらじゃがいもを確認します。
この方法は、化学物質を使わずに紙魚を駆除できるため、子どもやペットがいる家庭でも安心して利用できます。
【障子の虫食い対策】紙魚の発生を予防する6つの方法
続いて、紙魚の発生を予防する方法を紹介します。主に次の6つが挙げられます。
- ハーブ系のアロマを使用する
- 定期的に紙類を処分する
- 虫干しする
- 壁や床などの隙間をふさぐ
- 部屋の湿度を調整する
- こまめに掃除をして清潔に保つ
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.ハーブ系のアロマを使用する
紙魚はシナモン、クローブ、ラベンダーなど、ハーブ系の香りが苦手とされています。これらの香りを持つアロマオイルを選んで、部屋中に拡散することで紙魚の侵入を防ぐことが可能です。
アロマオイルは、手軽に始めることができる点もメリットのひとつです。香りは人間にとってリラクゼーション効果もあるため、心地よい生活空間を作りつつ虫食い対策もできます。
ただし、アロマを使用する際の注意点として、香りが強すぎると人間にとっても不快感を感じることがあります。また、ペットや小さな子どもがいる場合は、アロマオイルの成分によっては体調を崩す可能性もあるので注意が必要です。
2.定期的に紙類を処分する
定期的に不要な紙類を処分することは、紙魚の発生を抑制する有効な対策です。不要な新聞や雑誌はリサイクルに出す、読み終えた本は売る、といった形で処分しましょう。
これにより、紙魚が住み着きやすい環境を排除し、その発生を予防することが可能です。特に、紙魚の駆除後は再発防止のためにも、こまめに紙類の清掃や処分を心がけましょう。
3.虫干しする
紙魚は、暗く湿った環境を好む生物で、日光が降り注ぐ場所は避ける傾向にあります。
したがって、障子や書籍、書類などを定期的に日光の下に干すことで、紙魚の生息環境を奪うことが可能です。特に、湿度が高くて通気性の悪い季節や環境の場合、虫干しを頻繁に行うことで、大きな予防効果を期待できます。
ただし、強い日差しの下で長時間干すと、障子が色褪せたり、縮んだりする可能性がある点に注意が必要です。晴れた日の午前中に干すと良いでしょう。
4.壁や床などの隙間をふさぐ
紙魚は約1mmの隙間から侵入できるため、小さなひび割れや隙間でも対策が必要です。特に、古い家や木造の家は継ぎ目が多く、隙間が広がりやすいため注意しましょう。
隙間を塞ぐには、補修テープやパテを使用するのが有効です。これらはホームセンターで手軽に入手できます。また、ひび割れや隙間が大きい場合は、業者へ相談するのも一つの手段です。
5.部屋の湿度を調整する
紙魚は湿度が高い環境を好むため、部屋の湿度を適切に調整することは、紙魚の発生を予防する上で非常に重要です。室内の湿度は、40〜50%に保つと予防に効果的です。
ただし、40%以下は風邪をひきやすくなるなど、人間にも健康被害が出やすくなるため、湿度の下げ過ぎには注意しましょう。
6.こまめに掃除をして清潔に保つ
紙魚は埃や汚れが溜まった場所を好みます。主に紙に集まりやすいですが、髪の毛なども紙魚の栄養源になります。
定期的に部屋を掃除して清潔な環境を保つことが、紙魚を予防する上で大切です。なお、押入れやクローゼット、障子の裏面など、掃除のし忘れがないように気をつけましょう。
障子の虫食いでよくある3つの質問
最後に、障子の虫食いでよくある質問にお答えします。
- 質問1.紙魚はなぜ発生するの?
- 質問2.虫食いされた障子はどうすればいい?
- 質問3.紙魚が大量発生した場合は?
それぞれ詳しくみていきましょう。
質問1.紙魚はなぜ発生するの?
紙魚は暖かく湿度が高い場所を好み、繁殖する傾向があります。特に紙類、糊やでんぷん、シルクなどの天然繊維を食べ物とするため、家屋内の古書や書類、壁紙や障子などに生息します。
紙魚が発生する主な原因は、次の3つです。
1.湿度が高い:紙魚は50%以上の湿度を好みます。特に、浴室や台所、洗濯物を干す場所など湿度が高い場所は注意が必要です。
2.食べ物が豊富:紙類や糊、でんぷんを含む素材が周囲にあると、紙魚はその場所に引き寄せられます。特に、古く湿った新聞紙や書籍、収納している衣類などは紙魚の格好のエサとなります。
3.隠れ家がある:紙魚は明るい場所を嫌い、暗くて人目につかない場所に住み着きます。家具の後ろや書棚の隙間、押し入れの奥など、掃除が行き届かない場所は紙魚の発生源となりやすいです。
質問2.虫食いされた障子はどうすればいい?
軽微なダメージであれば、障子紙の貼り替えで解決します。障子紙はホームセンターや通販で手軽に購入でき、自分で貼り替えることが可能です。
障子紙の貼り替えは、まず古い障子紙を取り外し、その後清潔に拭き取ります。続いて新しい障子紙を接着剤で固定し、しっかりと乾燥させれば完了です。
一方で虫食いのダメージが大きい場合は、専門業者に修理や交換を依頼することをおすすめします。また、障子の虫食いが繰り返される場合は、紙魚の駆除も検討しましょう。
質問3.紙魚が大量発生した場合は?
紙魚が大量発生した場合は、専門業者に駆除を依頼しましょう。
専門業者は経験と知識に基づき、確実に紙魚を駆除することが可能です。また、紙魚が再発するのを防ぐためのアドバイスも提供してくれます。
業者に依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、費用を比較するのがおすすめです。
まとめ
紙魚は、障子や書籍など紙製品を好んで食べる害虫です。効果的に駆除する方法には、殺虫剤やホウ酸団子などの使用が挙げられます。
また、ラベンダーの香りを特に嫌うため、予防策に効果的です。この記事を参考に、家の中を清潔に保ちながら紙魚の侵入を防ぎましょう。
なお、次のページでは、雪見障子の魅力や活用する際のポイント、さらにはメンテナンス方法などを紹介しています。