木製引き戸は、戸車がスムーズに機能することで快適に開閉できます。しかし、戸車が摩耗したり、適切なものが選ばれていなかったりすると、引き戸の動きが悪くなり、不具合が発生することがあります。

本記事では、木製引き戸に適した戸車の種類や選び方、交換・調整方法について詳しく解説します。

DIYドア通販本店では、木製引き戸を販売しています。カラーバリエーションが豊富で、取っ手のカラーも選べます。

敷居や枠、レールそのままで設置でき、3種類の戸車に対応している点も魅力です。

木製引き戸の戸車とは？基本構造と役割

木製引き戸の戸車の構造と役割について解説します。

戸車の役割と重要性

戸車は、引き戸の下部に取り付けられ、ドアのスムーズな開閉を可能にする部品です。

戸車がレールの上をスムーズに滑ることで、引き戸の摩擦を軽減し、軽い力で開閉できるようになります。また、適切な戸車を選ぶことで、耐久性を向上させ、長期間快適に使用できます。

木製引き戸に適した戸車の特徴

木製引き戸に適した戸車は、材質や形状が引き戸の重量やレールに適合していることが大切です。

例えば、静音性の高いものや耐久性のある素材を使用した戸車を選ぶことで、引き戸の快適性が向上します。また、調整機能付きの戸車を選ぶことで、引き戸の高さや動きを微調整でき、スムーズな開閉を維持できます。

さらに、設置環境によっても適した戸車が異なります。例えば、湿度が高い場所では錆びにくいステンレス製や樹脂製の戸車が適しています。一方で、頻繁に開閉する大型の引き戸では、摩耗に強いベアリング付きの戸車が望ましいでしょう。

木製引き戸の戸車の種類と特徴

木製引き戸の戸車の種類について解説します。

V字型戸車

V字型戸車は、レールの中央に溝があるタイプのレールに適しています。安定性が高く、レールの溝にしっかりとフィットするため、スムーズな動作が可能です。

特に、和室の引き戸や軽量な木製扉によく使用されます。

U字型戸車

U字型戸車は、レールの溝がU字型になっている場合に使用されます。耐久性が高く、比較的重い引き戸にも対応できるため、頻繁に使用される引き戸に適しています。

商業施設やオフィスの大型引き戸にも採用されることが多いです。

平型戸車

平型戸車は、フラットなレールや直接床の上を滑らせる場合に使用されます。摩擦が少なく、静音性が高いため、軽量な木製引き戸に適しています。

特に、和室の襖や障子のような軽い建具に多く使われています。

丸型戸車

丸型戸車は、幅の広いレールに適しており、比較的軽い引き戸や小型のスライドドアに使用されることが多いです。シンプルな構造でメンテナンスがしやすいのが特徴です。

家庭用のクローゼットやパーテーションにも採用されています。

重量戸車

重量戸車は、大型の木製引き戸や重いドアに対応するための強化型戸車です。耐荷重性能が高く、長期間の使用に適しており、商業施設や店舗の大型引き戸にも使用されます。

特に、ガラス入りの引き戸や防音扉にも適しています。

調整戸車

調整戸車は、引き戸の高さや角度を調整できるタイプの戸車です。設置後に微調整が可能なため、正確な高さ調整が求められる引き戸に最適です。

引き戸が歪んでしまった場合や、床の水平が完全ではない場合に便利です。

木製引き戸の戸車の選び方

木製引き戸の戸車を選ぶ際のポイントを紹介します。

引き戸の重さに適した戸車を選ぶ

引き戸の重量に適した戸車を選ぶことが重要です。

軽量な引き戸には小型の戸車を、重量のある引き戸には耐荷重性の高い戸車を選びましょう。耐荷重オーバーの戸車を使用すると、摩耗が早まり、スムーズな動作を維持できなくなります。

レールの形状に合う戸車を選ぶ

レールの形状に適した戸車を選ばないと、動作不良や異音の原因になります。V字型レールにはV字型戸車、U字型レールにはU字型戸車といったように、レールの形状に合ったものを選ぶことが重要です。

また、レールが摩耗している場合は、新しいレールの交換も視野に入れると良いでしょう。レールが歪んでいると、どんなに高品質な戸車を使用してもスムーズに動かなくなるためです。

静音性・耐久性を考慮して選ぶ

戸車の素材によって、静音性や耐久性が異なります。

例えば、ナイロン製の戸車は静音性が高く、住宅向きですが、摩耗しやすい点がデメリットです。一方、金属製の戸車は耐久性が高く、重い引き戸に適していますが、動作音が大きくなる傾向があります。

使用環境に応じて、適切な素材の戸車を選びましょう。

木製引き戸の戸車の測り方【交換前の準備】

木製引き戸の戸車を測る手順を紹介します。

交換する戸車のサイズを正確に測る方法

戸車を交換する際は、現在使用している戸車のサイズを正確に測定することが大切です。

具体的には以下の点を測りましょう。

• 戸車の直径
• 厚み
• 取付穴の位置
• ネジの間隔

計測した戸車と同じ仕様のものを選ぶと交換がスムーズに行えます。測定にはデジタルノギスやメジャーを使用するとより正確に計測できます。

レールの幅と形状の測定方法

レールの幅や形状も戸車の選定に影響するため、事前に確認しておきましょう。

V字型やU字型など、レールに合った戸車を選ぶことで、引き戸のスムーズな開閉が可能となります。測定の際は、レールの内側の幅や深さを計測し、適合する戸車を選ぶことがポイントです。

レールの測定方法や交換方法については以下の記事で詳しく解説しています。

【DIYで簡単】木製引き戸のレール交換方法｜種類・選び方・注意点を徹底解説

耐荷重の確認方法

木製引き戸の重量によって、適した戸車の耐荷重が異なります。引き戸の総重量を把握し、それに対応した耐荷重を持つ戸車を選びましょう。

耐荷重オーバーの戸車を選ぶと早期摩耗の原因になるため、慎重に確認することが大切です。

木製引き戸の戸車の交換方法【DIYでできる！】

DIYでできる木製引き戸の戸車交換方法を紹介します。

交換に必要な道具と準備

戸車を交換するために必要な道具を準備しましょう。

• プラスドライバー・マイナスドライバー
• スパナ・ペンチ
• 新しい戸車
• レールの清掃用具（ブラシ・掃除機）
• 潤滑スプレー（必要に応じて）

必須ではありませんが、作業用マットや新聞紙があれば床が汚れたり、傷ついたりするのを防げます。

古い戸車の取り外し方【埋め込み型・外付け型】

古い戸車の取り外し方は以下のとおりです。

1. 引き戸をレールから慎重に持ち上げ、外す。
2. 戸車の固定ネジを外し、戸車を取り外す。
3. 埋め込み型の戸車の場合は、ペンチなどを使って慎重に引き抜く。
4. 取り外し後、戸車の取り付け部分やレールの汚れを清掃する。

引き戸は重い場合があるので、2人以上で作業するか、補助具を使用するなどして、安全に注意しましょう。

もし作業が難しいと感じたら、無理に進めず、専門業者に依頼することをおすすめします。無理な作業は、怪我や引き戸の破損につながる可能性があります。

新しい戸車の取り付けと調整のコツ

新しい戸車の取り付けと調整のコツは以下のとおりです。

1. 新しい戸車を元の位置に取り付け、ネジをしっかり固定する。
2. 戸車の高さを調整し、引き戸が水平になるようにする。
3. 引き戸をレールに戻し、スムーズに動くか確認する。
4. 必要に応じて潤滑スプレーを塗布し、動作をさらに改善する。

戸車の取り付けと調整が終わったら、何度か引き戸を開閉して、スムーズに動くか、異音がないかなどを確認しましょう。

まとめ

木製引き戸の戸車は、スムーズな開閉を実現するために大切な部品です。適切な種類を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、長期間快適に使用できます。

交換時には、サイズやレールの形状、耐荷重を確認し、適合する戸車を選ぶことが重要です。DIYでの交換も可能なため、不具合が生じた際には適切な対応を心掛けましょう。

DIYドア通販本店では、木製引き戸を販売していますので、戸車が故障したタイミングでドアの交換を検討してみてはいかがでしょうか？

※当社は、建具の販売メーカーです。修理や修繕等は行なっておりませんので予めご了承ください。