障子に霧吹きを使う理由と正しい張り替え方法

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障子に霧吹きを使う理由と正しい張り替え方法

障子の張り替えは、日本の住まいに欠かせない作業のひとつですが、「シワができる」「たるむ」といった失敗を防ぐには、適切な方法を知ることが大切です。特に、霧吹きを使うことで紙の伸縮を活かし、美しくピンと張ることができます。

本記事では、霧吹きを活用した張り替えの手順や、失敗しないコツをわかりやすく解説します。初心者でも簡単にできるポイントや、よくある疑問にもお答えするので、ぜひ参考にしてください。

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障子の張り替えに霧吹きを使う理由

障子の張り替えに霧吹きを使うのは、紙を適度に湿らせることで美しくピンと張るためです。障子紙は水分を含むと伸び、乾くと縮む性質があるため、シワやたるみを防ぎながら、きれいに仕上げることができます。

また、霧吹きを使うことで紙が柔らかくなり、貼りやすくなるのもメリットです。乾燥後にピンと張ることで、仕上がりがより美しくなり、耐久性も向上します。特に冬場や乾燥しやすい環境では、水分を適度に含ませることで紙が破れにくくなり、作業がスムーズに進みます。

霧吹きを使った障子の張り替え手順

霧吹きを使った障子の張り替え手順を紹介します。

必要な道具・材料

霧吹きを使った障子の張り替えに必要な道具は以下のとおりです。

  • 障子紙
  • 霧吹き
  • のり(障子用)
  • ハケまたはスポンジ
  • カッターまたはハサミ
  • 定規
  • 雑巾
  • アイロン(必要に応じて)
  • マスキングテープ(位置決め用)
  • 乾いた布

張り替えの流れ

障子の張り替え手順を紹介します。

古い障子紙を剥がす

水またはぬるま湯を使ってのりをふやかし、古い障子紙を剥がします。残ったのりを雑巾で拭き取るときれいになるでしょう。

桟が汚れている場合は、しっかり乾かしてから作業を進めることをおすすめします。

新しい障子紙を準備する

新しい障子紙を必要な長さにカットします。そして、霧吹きで軽く湿らせ、紙の伸縮をコントロールしましょう。

位置決めのためにマスキングテープを活用するとズレを防ぎやすくなります。

のりを塗る

桟に均一にのりを塗ります。のりの量が多すぎるとシワができるため注意が必要です。

乾燥を防ぐため、のりを塗った後は素早く作業を進めましょう。

障子紙を貼る

障子紙の端を合わせ、ゆっくりと張っていきます。

手で軽く押さえながら密着させ、必要に応じて、ヘラなどで空気を抜くように圧着するとよいでしょう。

霧吹きを使って仕上げる

全体に軽く霧吹きをかけることで、乾燥とともに紙がピンと張り仕上がりがきれいになります。

ムラなく吹きかけることで均一に仕上がるでしょう。

余分な紙をカットする

カッターで丁寧に切り取ります。仕上げにアイロンをかけるとより美しくなるでしょう。

最後に乾いた布で軽く拭き、仕上がりを確認して作業完了です。

霧吹きを使った障子の張り替えで失敗しないためのポイント

障子の張り替えに霧吹きを使うと、紙が適度に伸びて美しい仕上がりになります。しかし、使い方を間違えるとシワやヨレの原因になり、せっかくの作業が台無しになってしまうことも。ここでは、霧吹きを使って失敗しないためのポイントを詳しく解説します。

霧吹きをかけすぎない

霧吹きを使うと、障子紙が湿って適度に伸び、乾燥時にピンと張る仕組みになっています。しかし、霧吹きをかけすぎると紙がふやけて破れやすくなったり、ヨレたりする原因になります。

特に和紙タイプの障子紙は水分を吸収しやすいため、軽く霧を吹きかける程度で十分です。スプレーする際は、一度に大量の水をかけるのではなく、少しずつ様子を見ながら吹きかけましょう。

霧吹きをかける方向やタイミングに注意する

霧吹きの方向やタイミングを誤ると、仕上がりにムラが出てしまいます。基本的には、障子紙を貼り終えた後、表面に均等に霧吹きをかけるのが理想です。

また、霧吹きをかける方向にも注意が必要です。紙の中心から外側へ向かって吹きかけると、均一に水分が広がりやすく、ヨレやシワを防ぎやすくなります。

乾燥時に急激な温度変化を避ける

障子紙は乾燥する際に引き締まりますが、急激な温度変化があるとシワが寄ったり、部分的に浮いてしまうことがあります。特に冬場に暖房が直接当たる場所や、夏場に強い直射日光が当たる環境では注意が必要です。

張り替えた後は、できるだけ室温が一定に保たれる場所で乾燥させるようにしましょう。エアコンやストーブの風が直接当たらない場所に設置すると、より美しく仕上がります。

のりの塗りすぎを防ぐ

障子紙をしっかり貼り付けようとして、のりを厚く塗りすぎると、乾燥時に紙が波打つ原因になります。また、のりが多すぎると、紙が剥がれにくくなり、次回の張り替え時に手間がかかることも。

適量ののりを使うためには、刷毛を使って薄く均一に塗るのがポイントです。特に、枠の角や端にのりを溜めすぎないよう注意しましょう。

素材による違いに注意する

障子紙にはさまざまな種類があり、素材によって霧吹きの適量や張り具合が異なります。

  • 和紙タイプ:水分を吸収しやすく、少量の霧吹きで十分。かけすぎると破れやすいので注意。
  • プラスチック製障子紙:水に強く伸びにくいため、霧吹きは控えめに。水分を含ませすぎるとシワが残ることも。
  • アイロン接着タイプ:霧吹きを使わずにアイロンの熱で接着するため、通常の障子紙とは施工方法が異なる。

自分が使っている障子紙の種類を確認し、それに適した方法で霧吹きを使うようにしましょう。

霧吹きを使った障子の張り替えに関するよくある質問

障子の張り替えに霧吹きを使うと、ピンと張った仕上がりになりますが、「霧吹きなしで張れるのか」「水をかけすぎたらどうすればいいのか」などの疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、よくある質問に答えていきます。

霧吹きなしで張る方法はある?

霧吹きを使わずに障子を張る方法もあります。主に以下の方法が考えられます。

例えば、アイロンで熱を加えることで接着するタイプの障子紙があります。のりを使わずにしっかり貼れるため、霧吹きを使わずに張り替えたい場合に便利です。

また、厚手の紙やプラスチック製の障子紙なら、霧吹きを使わなくても比較的きれいに張れることがあります。

濡らしすぎてしまったときのリカバリー方法は?

霧吹きで水をかけすぎた場合、以下の方法でリカバリーできます。

自然乾燥を待つ

まずは慌てずに様子を見ましょう。適度な湿度の室内で乾燥させると、水分が蒸発して紙が引き締まることがあります。

ドライヤーを使う

早く乾かしたい場合は、ドライヤーの冷風や弱めの温風を使って乾かします。直接熱風を当てると紙が縮んでしまう可能性があるため、距離をとって優しく乾燥させましょう。

タオルで軽く押さえる

濡れすぎてヨレてしまった場合は、柔らかいタオルやキッチンペーパーで優しく押さえ、余分な水分を吸い取ります。ゴシゴシこすると破れるので注意してください。

貼り直す

もし紙がヨレたり破れたりしてしまった場合は、のりが乾く前なら貼り直しが可能です。ゆっくり剥がして新しい紙を貼り直しましょう。

どんな霧吹きを使うのが良い?

障子の張り替えには、以下のポイントを満たす霧吹きを選ぶのがおすすめです。

  • 霧が細かく均一に出るタイプ
  • 量を調節しやすいもの
  • 手にフィットしやすいサイズ
  • 耐久性があるもの

霧が荒いと、水が部分的に多くついてシワやヨレの原因になります。ミスト状に均一に噴射できる霧吹きを選びましょう。また、作業中に使いやすいサイズの霧吹きを選びましょう。大きすぎると手が疲れやすく、小さすぎると何度も補充が必要になるため、適度なサイズ感のものが良いです。

まとめ

霧吹きを使った障子の張り替えに関するよくある疑問について解説しました。霧吹きを使わずに張る方法もありますが、基本的には霧吹きを活用したほうが美しく仕上がります。

また、濡らしすぎた場合のリカバリー方法や、適切な霧吹きの選び方を知っておくと、失敗を防げるでしょう。適切な道具と方法を使い、ピンと張った美しい障子を仕上げてください。

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