【プロが教える】砂壁のリフォーム方法は6つ|費用や工期、DIYの手順もご紹介!
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砂壁は、日本の伝統的な壁材であり、その特性からさまざまな場所で利用されています。しかし、現代の生活スタイルにあわせてリフォームを考える際、砂壁をどのように扱えば良いのか悩む方も多いでしょう。
この記事では、砂壁のリフォーム方法を6つご紹介します。費用や工期の目安、DIYでリフォームする場合の手順も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
砂壁とは
砂壁とは、建築物の内壁や外壁に使用される、砂を主成分とした壁材の一つです。素材は主に砂、セメント、石灰などから成り立ち、これらを混ぜ合わせて作られます。伝統的な日本の建築物では、その風合いと高い吸湿性から人気を博してきました。
質感が特徴的で、砂が主成分であるためにざらっとした手触りがあります。また、その粗さは砂の種類や粒度によって微妙に異なり、自然な風合いを出すことが可能です。
色も自然素材のため地味でありながらも温かみがあり、和室はもちろん、洋室でもアクセントとして使われることがあります。
砂壁を使用するメリット
砂壁を使用するメリットはいくつか挙げられます。
まず一つ目は、自然素材である砂壁は調湿性に優れている点です。これは、部屋の湿度を適度に保つ力を持つため、特に日本の湿度が高い夏場や乾燥する冬場でも、快適な室内環境を維持することができます。
二つ目に、砂壁は適度な遮音性を持っています。壁の厚さと砂の粒度によって、一定の遮音性を維持でき、隣室や隣家からの騒音を和らげる効果があります。
三つ目は、防火性や耐火性の高さです。燃えにくい性質がある砂を原材料としているため、燃えにくさに優れています。
そして四つ目、砂壁はデザイン性の面でも高く評価されています。手作業で塗り上げることにより、細かな凹凸や色合いの違いが、独特の風合いを生み出し、個性的な空間を演出可能です。
砂壁を使用するデメリット
砂壁はメリットだけでなく、デメリットも存在します。
最も大きなデメリットとして挙げられるのが、耐久性の低さです。砂壁は時間が経つと剥がれやすくなり、特に湿度の高い場所ではカビの発生や壁面の劣化を早める可能性があります。
また、砂壁は塗り替え作業が難しく専門的な技術が必要です。そのため、DIYで砂壁をリフォームする際には、ハードルが高いと感じるかもしれません。
これらのデメリットを考慮した上で、リフォームや新築を検討する際には、砂壁が自分の生活スタイルや建築環境に適しているかどうかを慎重に判断することが大切です。
土壁との違い
土壁は、下地から表面まで土を主成分とした壁のことを指します。
土壁の製造には、土の他に藁などが加えられることがあります。藁を使用する目的は、繊維質が壁材を結合させる役割を果たし、壁の強度を高め、調湿作用を向上させるためです。
時間が経過するにつれて藁の発酵が進み、繊維が細かくなることで、土壁の強度はさらに高まるという特性があります。
砂壁との大きな違いの一つに、土壁は大きな板状の下地を必要としない点が挙げられます。つまり、土壁と砂壁の主な違いは、使用される素材と下地の有無にあると言えるでしょう。
砂壁のリフォーム方法は6つ
続いて、砂壁のリフォーム方法をご紹介します。主に次の6つです。
- 砂壁を塗り直す
- 壁紙クロスを貼る
- 漆喰に塗り替える
- 珪藻土に塗り替える
- ペンキで塗装する
- 腰壁を設置する
項目ごとに詳しく見ていきましょう。
1.砂壁を塗り直す
砂壁を塗り直す方法は、比較的費用が抑えられ、元の砂壁の風合いを保つことができます。
砂壁をリフォームする際、既存の砂壁の上に重ね塗りをする方法と、古い砂壁を剥がして新たに塗り直す方法があります。重ね塗りは比較的コストが高くなりますが、既存の砂壁のメリットをそのまま維持することができます。
劣化が進んで砂が落ちるような状態の砂壁の場合は、一度剥がし、下地を補強してから塗り直すのが適切です。砂壁の調湿作用や防火性などの機能を維持しつつ、新しくすることが可能です。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約5万〜10万円 | 2~4日 |
2.壁紙クロスを貼る
インテリアの雰囲気を変えたい時、壁紙クロスの張り替えが効果的です。防カビ、防汚、消臭など、壁紙クロスはデザイン性だけでなく機能性にも優れたタイプがあるため、自分の好みや室内のイメージ、予算にあわせて選べます。
壁紙クロスは漆喰や珪藻土の塗り替えと比べてコストが低く、工期も短いですが、自然素材の風合いは失われます。壁紙の貼付けは自分で行うことも可能ですが、砂壁の凹凸の処理は専門的な技術が必要なため、リフォーム業者への依頼がおすすめです。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約10万〜16万円 | 1~2日 |
3.漆喰に塗り替える
漆喰に塗り替えるリフォームは、自然素材がもつ調湿や消臭効果を活かし、砂壁のメリットを保ちながら、新しい雰囲気をもたらします。漆喰は消石灰を主成分とし、基本的に白色ですが、色付きのバリエーションも存在します。
和洋どちらのスタイルにも適応し、塗り方を変えることでさまざまな模様を生み出せるのも特徴です。また、漆喰の強アルカリ性はカビの抑制にも役立ち、ナチュラルで落ち着いた空間を演出しつつ、耐火性にも優れています。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約12万〜20万円 | 2~4日 |
4.珪藻土に塗り替える
珪藻土による塗り替えは、珪藻という植物プランクトンの化石が生成した天然の素材を使用します。この素材は、調湿効果と耐火性に優れており、カラーバリエーションの豊富さも魅力の一つです。
化石由来の天然素材である珪藻土は、ノンケミカルで健康や環境に優しいため、自然素材を好む方におすすめです。また、防カビ効果があり、快適な空間作りにも貢献します。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約12万〜20万円 | 2~4日 |
5.ペンキで塗装する
砂壁のリフォームでコストを抑えたい場合、ペンキを用いた塗り替えが効果的です。専用の砂壁塗料を使用し、希望の色に変更することができます。
経済的でさまざまな色の取り扱いがあることから、リフォームの選択肢として人気です。しかし、砂壁の調湿機能や自然素材の質感が損なわれる可能性がある点には注意が必要です。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約6万〜10万円 | 2~4日 |
6.腰壁を設置する
砂壁の砂が落ちるのが気になる場合、壁の下部分に腰壁を設置するのも解決策のひとつです。壁の下半分に羽目板を施工することで、砂壁の風合いを保ちつつ、家具との接触による砂の落下を防ぐことができます。
腰壁の設置にかかる費用は、選択する羽目板の種類や作業範囲によって変わりますが、砂壁の魅力を損なわず、機能性を高めることが可能です。
費用目安 | 工期目安 |
6畳の場合:約15万〜18万円 | 1~4日 |
【DIY】砂壁をリフォームする手順
ここでは、DIYによる砂壁をリフォームする手順を紹介します。
必要な道具
必要な道具は次のとおりです。リフォーム内容に応じて揃えましょう。
- 手袋
- バケツ
- ブラシ
- ハケ
- ローラー
- 養生テープ・シート
- 下塗り材
【ペンキで塗装する場合】
- 水性ペンキ
【砂壁・漆喰・珪藻土を塗る場合】
- 砂壁・漆喰・珪藻土
- パテ
- コテ板・コテ
【壁紙クロスを貼る場合】
- 壁紙クロス
- パテ
- ヘラ
- 紙やすり
下準備
リフォームを始める前に、砂壁の下準備をしましょう。
まず、砂壁と隣接する箇所に養生用のマスキングテープを貼り、汚れを防ぎます。次に、ブラシを使用して砂を落とし、砂壁専用の下塗り材で壁の表面を固めます。
この下塗りは、塗装や壁紙の施工に必須の工程です。下塗りは乾燥させる必要があり、2回以上行うことで、壁の表面を十分に固めることができます。
季節や天候によっては、下塗り材が乾燥するのに1日以上かかることがありますが、砂が再度落ちないように完全に乾かすことが重要です。下準備を丁寧にすることで、リフォーム作業がスムーズに進み、仕上がりの質も向上します。
施工方法ごとの手順
ここからは施工方法ごとに手順を解説します。
【ペンキで塗装する場合】
砂壁をペンキで塗り替える際は、まず下塗り材がしっかりと乾燥していることを確認します。次に、水性ペンキを2回に分けて塗り重ねます。
塗装作業には、広い面積にはローラーを、細かい部分にはハケを使用するのがおすすめです。これにより、均一で滑らかな仕上がりになります。
そして、ペンキが乾燥する前に養生テープを剥がしましょう。完全に乾いてしまうとテープが剥がしにくくなります。以上で完成です。
【砂壁・漆喰・珪藻土を塗る場合】
漆喰、砂壁、珪藻土の塗装には基本的に同じ手順が適用されます。まず下塗りした後、漆喰や砂壁、珪藻土をコテを使って均等に壁に塗り付けます。
より均一な仕上がりにするために2回塗りがおすすめです。デザインや模様を壁に施したい場合、2回目の塗りで模様を作るか、初回の塗りで乾燥する前に模様を作ります。以上で完成です。
【壁紙クロスを貼る場合】
まず下塗り材が完全に乾いていることを確認します。パテを使って壁面の凹凸を平滑にし、紙やすりで滑らかに仕上げます。
壁の表面が平坦になれば、壁紙の貼り付けを開始します。壁紙には、すでにのりが付いているタイプと、のりを別途塗布するタイプがあります。
壁紙を貼る際は、隙間や歪みが生じないように注意しながら進めましょう。壁紙を貼った後は、壁紙と砂壁の間に残った空気を抜き、壁紙の端を建具の形状に合わせてカットしたら完成です。
砂壁でよくある3つの質問
さいごに、砂壁に関するよくある質問にお答えします。
- 質問1.砂壁をリフォームするメリット・デメリットは?
- 質問2.砂壁をリフォームするタイミングは?
- 質問3.砂壁をリフォームする際の業者の選び方は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
質問1.砂壁をリフォームするメリット・デメリットは?
砂壁をリフォームするには、いくつかのメリットとデメリットがあります。メリットには、次のような点が挙げられます。
- 壁の耐衝撃性が向上する
- 清掃のしやすさ
- 古臭いイメージを払拭する
一方、デメリットとしては、次の点が挙げられます。
- 調湿機能がなくなる
- 防臭効果が減少する
質問2.砂壁をリフォームするタイミングは?
砂壁をリフォームするタイミングは、以下のような状態が見られたら検討しましょう。
- 何もしなくても砂が落ちる
- 複数の傷やヒビ、剥がれがある
- カビが生じている
砂壁は経年劣化により、触れなくても砂が剥がれ落ちることがあります。これは掃除の手間を増やすだけでなく、近くの物品に砂が付着し、衛生面での問題も生じます。
なお、剥がれた砂は健康に害を及ぼしませんが、小さな子どもがいる場合、砂を口に入れてしまうことも考えられます。これらの兆候が見られた場合は、はやめにリフォームを検討するのがおすすめです。
質問3.砂壁をリフォームする際の業者の選び方は?
砂壁のリフォームは専門的な技術が必要なため、基本的にはDIYではなくプロのリフォーム業者への依頼を推奨します。
業者選びの際は、砂壁施工の経験が豊富で、確かなノウハウを持つ業者を探しましょう。施工後のアフターサービスのある業者だと理想的です。
また、複数の業者から相見積もりを取ることが重要です。相見積もりは、同じ条件で複数の業者から見積もりを取り、工事内容や価格を比較する方法です。
これにより、自宅に最適な業者を選ぶ際の判断基準となり、適正な価格で高品質なリフォームを受けることが可能になります。
まとめ
伝統的な砂壁は、調湿効果など体に優しい環境を提供してくれますが、時間の経過と共にその効果を失ったり、表面が崩れたりすることがあります。リフォームして、デザイン的にも機能的にも改善し、快適な空間を実現しましょう。
リフォームの方法には、砂壁の塗り直し、珪藻土や漆喰への塗り替え、壁紙の貼り付け、ペンキ塗りなどがあります。DIYに挑戦することもできますが、砂壁リフォームは専門的な技術が必要なため、経験豊かなリフォーム業者に依頼することが望ましいです。
なお、次のページでは、和室を洋室に変えるメリットや費用相場、工期の目安などを解説しています。あわせて参考にしてみてください。