【初心者向け】内障子とは?メリット・デメリットや断熱効果を高める方法を解説!
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和室には必ず備わっている内障子ですが、当然メリット・デメリットがあります。したがって、内障子の導入を検討している方は、内障子を正しく理解し、理想とする部屋環境を実現できるのか見極めなければなりません。
当記事では、内障子のメリットとデメリット、断熱効果を高める方法について解説しています。
内障子とは?
内障子とは、日本の和室に備え付けられている扉や窓のことで「障子」とも呼ばれています。作りはシンプルで、木枠に和紙を張り付けたものです。
内障子は、扉を閉めている状態でも外の光が部屋の中にまんべんなく入り込むように作られています。そのため、和室の和やかな雰囲気には欠かせない建具です。
内障子の種類
内障子の種類は大きく分けて下記の5つです。
- 水腰障子
- 腰板障子
- 額入り障子
- 猫間障子
- 雪見障子
それぞれ詳しくみていきましょう。
水腰障子
水腰障子(みずこししょうじ)とは、一般的な和室によく備え付けられている障子です。
組子の並び方は「縦8マス×横3マス」が広く知られていますが、「縦6マス×横4マス」のものも存在します。
腰板障子
腰板障子(こしいたしょうじ)とは、高さが約35〜70センチの板を障子枠の下の部分に取付けられているものです。外部からの目隠しの役割があり、座ったり寝ていたりする場合に役立ちます。
腰板は、柄が入っているものもあるため自分の部屋に合ったデザインを選べます。
額入り障子
額入り障子(がくいりしょうじ)とは、額にガラスがはめ込まれている障子です。扉を閉めたままでもガラスの部分から外の景色を堪能できます。
額の位置はとくに決められておらず、中央から外枠まで様々です。昭和時代では中央にガラスがはめ込まれていました。
猫間障子
猫間障子(ねこましょうじ)とは、障子の一部を開閉できる小さな扉が取り付けられている障子です。
名前を見ても分かる通り、猫が出入りできるように作られました。
雪見障子
雪見障子(ゆきみしょうじ)とは、障子の一部にガラスがはめ込まれた障子です。名前の由来は、扉を閉めたままの状態でも外の雪景色を見られることからその名が名づけられました。
また障子の役割と同じく、保温や調光の機能も発揮しています。
障子枠の種類
障子枠の種類は下記の3つです。
- 横繁:横に連続して組子が縦に取り付けられているタイプ
- 荒間:組子がひとつひとつの大きめな
- 縦繁:縦に連続して組子が横に取り付けられており「横繁」と反対のタイプで、関西の家に備え付けられている
「横繁」は比較的軽めのデザインで、主にお寺などでよく見られ、「荒間」は組子を荒く組むことから名づけられました。
内障子の4つのメリット
内障子のメリットは下記の4つです。
- 直射日光を和らげる
- 調湿効果を期待できる
- 断熱性が高い
- 外の視線を遮断できる
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.直射日光を和らげる
内障子のメリットは、直射日光を和らげることです。
障子の和紙から差し込む光は、外の強い日差しを遮断でき心地よい光となって部屋中を照らせる他、部屋全体を明るくできます。
2.調湿効果を期待できる
内障子は、調湿効果が期待できます。障子の成分は水と木で構成されているため、湿度の上がり下がりによって湿気を吸収したり放出したりするのが特徴です。
また外の空気が部屋の中に入る際に和紙を通るため、空気をろ過する役割もあります。そのため、きれいな空気が部屋に入ることもメリットの一つです。
3.断熱性が高い
断熱性が高いのも内障子の特徴です。障子は通常のカーテンに比べて、暖かい空気を部屋から逃がしにくいため、断熱効果が期待できます。
カーテンよりも外の空気を遮断するため、冷たい空気が部屋に入りにくいです。
4.外の視線を遮断できる
内障子は、外の視線を遮断できるのがメリットです。内障子は、昼夜問わず外から部屋の中が見えないように作られています。
レースカーテンの場合は、レースカーテンより明るい昼間は部屋の中が見えませんが、夜になると外から部屋の中が見えてしまいます。内障子はそういった心配はありませんが、夜は人の影が映ることがあるため気になる方は注意しましょう。
内障子の4つのデメリット
内障子のデメリットは下記の4つです。
- 手間がかかる
- 窓を全開にできない
- 結露が発生しやすくなる
- 障子紙が和紙だと断熱が低くなる
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.手間がかかる
内障子は、掃除やメンテナンスに手間がかかります。具体的には「組子にホコリが溜まりやすい」ことや「障子紙が破れやすい」ことです。
障子紙は基本的には和紙が使われています。組子を濡れた布巾で拭うことは避けた方がよいため、ホコリ取りなどを使って掃除をしましょう。
また、障子紙は少しの衝撃で破れたり穴が開いたりしやすいことが弱点です。その場合、その都度障子紙の張り替えをするのは大変です。
張り替え頻度を抑えたい方は、耐久性の高い「プラスチック性の和紙」を使用することをおすすめします。
2.窓を全開にできない
内障子は、窓を全開にできないことがデメリットです。
カーテンであれば簡単に窓を開閉できますが、内障子の場合はわざわざ障子を取り外して窓を開ける必要があります。窓を開けるために、毎回障子を取り外すのは面倒です。
仮に取り外せたとしても、取り外した後の障子をどこに置いておくのかが問題になります。そのため、障子で窓を全開にすることはおすすめできません。
3.結露が発生しやすくなる
内障子は、結露が発生しやすくなります。窓に近い空気が一定時間動くことなく滞留している状態にあるからです。
内障子は窓の内側にあるため、中途半端な密閉空間で空気が留まり、障子紙が湿気を通すことで次から次へと湿気が生まれる状態です。
対策としては、障子を少しだけ開けて隙間を生み空気の逃げ場所を作ることで結露の発生を抑えます。
4.障子紙が和紙だと断熱が低くなる
障子紙が和紙の場合、断熱効果が低くなる傾向にあります。そのため、障子紙の貼り方を工夫したり、障子紙を断熱性の高いものに張り替えたりすることがおすすめです。
例えば「障子紙の貼り方を太鼓張りにする」ことや「和紙を断熱障子シートにする」などです。太鼓張りにすることによって、間に空気の層ができるため断熱効果が高まります。
内障子の断熱効果をさらに高める方法3選
内障子の断熱効果をさらに高める方法は下記の3つです。
- 断熱障子シートを使用する
- 太鼓張りにする
- 障子風の内窓にする
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.断熱障子シートを使用する
内障子の断熱効果を、さらに高めるために断熱障子シートを使ってみましょう。
断熱障子シートは、生地の中に細かい気泡が存在しその気泡が熱を閉じこめています。そのため、断熱効果が期待されています。
また、直射日光による日焼けが気になる方でも安心のUVカットの役割もあることがメリットです。日の当たりやすい部屋で、日差しが心配な方は断熱障子シートを使ってみてください。
2.太鼓貼りにする
太鼓張りにすることで、障子の断熱効果がさらに高まります。太鼓張りとは、組木の両側に障子の紙や和紙を貼ることです。
仕組みは複層ガラスと似ており、両側に貼っている紙や和紙の間に空気の層ができます。層ができることにより、断熱効果が高まる仕組みです。
DIYで断熱効果を高めたい方は、太鼓張りに挑戦してみてください。
3.障子風の内窓にする
障子風の内窓にしてみましょう。
内窓とは既にある窓の内側に、さらにもう一つ窓を取り付けていることです。内窓を設置することで、以前より高い断熱効果が期待できます。
内窓の設置は、主に寒い地域などでみられる方法のため、断熱効果は高めです。
障子を引き戸にリフォームするならDIYがおすすめ!
内障子とは木枠に和紙を張り付けたもので、日本の和室に備え付けられている扉や窓のことです。障子と枠の種類は様々でそれぞれの特徴があります。
内障子は直射日光を遮断したり、外からの視線を遮ったりすることがメリットです。しかし、窓を全開にできないことや、結露が発生しやすくなるといったデメリットも存在します。
したがって、内障子を取り入れる際はメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。
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なお、次のページでは、障子の寒さ対策を紹介しています。障子が和室を冷やしてしまう理由についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。