襖の高さ調整4つの方法|隙間ができる原因についてもご紹介
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襖に隙間ができてしまうと、寒かったり虫の侵入を許してしまったりと良いことがありません。襖に隙間ができてしまう理由には、上部と左右で原因が異なります。
本記事では、襖に隙間ができてしまう原因から、隙間をなくすために襖の高さを調整する方法まで解説します。
襖に隙間ができる原因は?
襖に隙間ができてしまう原因には、さまざまなことが考えられます。たとえば、建物の経年劣化によって鴨居と敷居が反ってしまったり、建物自体の経年劣化によって歪みが生じたりなどの理由です。
新築時であっても完全に直角状態を保つのは難しく、多少の傾きがあることが通常です。
襖や障子などの引き戸は、木枠の微妙な傾きに合わせて職人が作ります。経年劣化によって木枠が変形してしまうことは避けられません。これは従来の日本家屋だけではなく、マンションにおいても同様のことがいえます。
襖の上部に隙間がある場合
襖の上部に隙間がある場合、鴨居や柱自体の歪みや傾きがあるおそれが高いといえます。たとえば、年間を通じて積雪が非常に多い地域では、屋根に積もった雪の重みで襖の中心の鴨居が下がってくることがあるのです。
ほかにも、建物自体の老朽化や建具の経年劣化により、梁や屋根材が反り返ってしまうことも考えられます。このような原因によって鴨居や敷居が歪むと、襖が動かしにくくなり、隙間ができることが多いのです。
襖の左右に隙間がある場合
襖の左右に隙間ができる場合、敷居のみが歪んでいるおそれがあります。敷居が歪む原因には、家の土台となる基礎部分や床下が変形していることが原因として考えられます。
基礎部分および床下は、家全体の重みを支えている部位です。ほかの部分と同様に経年劣化は避けられません。基礎部分などが傷む原因として、湿気による腐敗やシロアリなどの害虫が考えられます。
また、家全体に傾きがある場合には、地震などの影響から建物が沈み込み、家全体が歪んでいることもあり得ます。
襖の高さを調節する4つの方法
襖の高さを調節する方法には、以下の4つが挙げられます。
- 襖を新調する
- 襖を削って調整する
- テープを貼って調整する
- スライダーピンを使う
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.襖を新調する
襖を新調してしまうことが、隙間を解消するにはもっとも有効な方法です。建物自体が歪んでいない限り、問題は解決できます。
隙間の解消だけに襖を作り直してしまうことは大げさに感じるかもしれません。しかし、隙間風や隙間事態にストレスを感じている場合、一度職人に見てもらい、判断を仰ぐようにするのがおすすめです。
この際、家全体が歪んでいるのであれば、改修工事を含めた新しい選択肢が生まれます。結果として家を長持ちさせることにつながるのです。
2.襖を削って調整する
襖を削り、歪みに合わせるようにして調整するのも隙間をなくす手段の1つです。鴨居や敷居を補修するためには大きな工事が必要となる場合が多く、費用も高くなります。襖自体を歪みに合わせて調整するほうが手間やコストをかけなくて済むのです。
具体的な方法としては、現在の襖をカンナで削る、傾きに合わせて厚みのある材料を足すといったことが考えられます。もし襖を削って調整する場合には、精密な作業が求められます。自分で行う自信がなければ、職人に相談したほうが安心です。
3.テープを貼って調整する
襖にテープを貼って調整すれば、手軽に・安く隙間を埋められます。隙間を埋めるテープはホームセンターなどで販売されているものを用意してください。具体的な手順は、以下の通りです。
- テープを貼る場所の清掃
- やすりで磨き、表面を滑らかにする
- テープを必要な長さに切って貼り付ける
- 襖を動かして確認する
- 動かしにくければ重ね貼りして調整する
テープを貼るだけで微妙な隙間も調整できるので、自分でも簡単にできます。
4.スライダーピンを使う
襖の傾きを調整するグッズは、テープ以外にもあります。スライダーピンもその1つです。具体的に隙間を埋める方法としては、以下の通りです。
- スライダーピンとゴムハンマーを準備する
- 襖を外す:襖の両側を持って上にあげ、下から手前に引く
- 襖に付着した埃や汚れを落とす
- 隙間が空いている方と逆側にスライダーピンを打ち込む:ピンを軽く押さえてからハンマーで叩く
- 襖を元に戻す:鴨居(上)に襖を入れ込んでから下側を入れる
ゴムハンマーがない場合は、ゴムでできたほかのものでも代替可能です。
襖が閉まらない場合は家に問題があるおそれも考えられる
襖が閉まらない場合には、家自体に問題があるおそれがあります。原因には、いくつかの要因が考えられます。
原因の1つとしては、家が傾き、襖の周囲が歪んでいるケースです。家自体が傾いてしまうと、あらゆる場所に問題が出てきます。こうなると襖にも隙間が生じ、深刻になると開け閉めできなくなってしまうのです。そのような場合には、襖を調整しても問題の解消にはならないかもしれません。
家が傾く原因には、不同沈下が挙げられます。不同沈下とは、地盤の強さが一定ではなく、地盤が下がっていくスピードにズレが生じるため、家が傾いてしまう現象を指します。
また、襖以外の場所に影響が見られる場合、あらゆる影響が考えられます。たとえば壁のひび割れや雨漏り、建材の腐食などが確認できる場合には、家自体が劣化していると考えられるのです。劣化が進行すると耐震性の低下や、体調不良につながるおそれがあります。
襖が閉まらないなど、家が傾いている可能性がある場合は、耐震診断を受けてみることをおすすめします。傾きの原因を明らかにし、適切な対策を講じられるようになります。
襖の高さ調整に関するよくある2つの質問
襖の高さ調整に関するよくある質問には、以下の2つが挙げられます。
- 質問1.一般的な襖の高さを教えてください
- 質問2.襖が曲がってしまったときの修理方法を教えてください
ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.一般的な襖の高さを教えてください
一般家庭でよく使用される標準サイズの襖は、高さが170〜180cm、幅が90cm前後の大きさです。襖のサイズごとに、以下の名称で呼ばれます。
- 五七:高さが5尺7寸(約171cm)の襖
- 五八:高さが5尺8寸(約174cm)の襖
- 半襖:高さが2尺以上3尺程度(60〜90cm)
- 天袋:高さが40〜60cmの襖。天井付近に取り付けられる
- 地袋(じぶくろ):高さが40〜60cmの襖。床付近に取り付けられる
襖の寸法を示す単位として、尺貫法が使用されます。1尺は約30.303cm 、1寸はその10分の1の約3.0303cmです。
質問2.襖が曲がってしまったときの修理方法を教えてください
襖が曲がってしまったときの修理方法は、片引戸・引違いによって異なります。具体的な方法は以下の通りです。
- 片引戸
片引戸の場合の反り中柱と反りのもっとも大きい部分(場所)にダンボール紙を2センチ位の厚さにして挟んでください。反りを矯正して通気を良くすることが可能です。しばらくそのままにしておくと歪みが直ります。
- 引違い戸
引違い戸の場合は、反った2枚引戸、または4枚引戸の裏返を背中合わせに納め、しばらくそのままにしておくと直ってきます。
また、普段から反り、歪みを予防するには、火気の近くで使用しないことが重要です。ストーブの熱源に近づけることによって、極度に乾燥させてしまうことにつながり、襖の反りや歪みの原因となります。
まとめ
今回は、襖の高さを調整する方法をご紹介しました。襖に隙間ができてしまう原因には、襖自体の経年劣化や材質の変形が考えられますが、家の基礎部分が歪んでいたり、地盤沈下によって家のバランスが崩れていたりと、家自体に問題があるケースが考えられます。
あまりにも襖の高さが合わない、襖が開けられない場合には、一度職人に見てもらうことも検討してください。
また、自分で襖の高さを調整することも可能です。襖を新調するのが一番簡単で確実な方法ですが、襖を削る・テープを貼る・スライダーピンを使うなどの方法もおすすめです。襖の隙間が気になってきた際には、ぜひ参考にしてください。
ちなみに、次のページでは、襖の滑りが悪くなる理由と対処法を紹介しています。