欄間は洋風の部屋にもぴったり!取り入れるメリットやおすすめの建具店をご紹介します
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欄間は古来、私たちの生活に密接に関わり、和室における換気や採光の重要な役割を果たしてきました。この伝統的な建具は、平安時代の仏堂を起源とし、その後、神社や住宅建築にも広く採用されています。
現代の住宅設計ではあまり見かけないものの、デザインを工夫すれば洋室にもおすすめです。この記事では、欄間を取り入れるメリットやおすすめの建具店を紹介します。
そもそも欄間(らんま)とは?
欄間(らんま)とは、天井と鴨居の間にある日本の伝統的建築における装飾的な建具です。障子や格子、または彫刻で構成され、美しさだけでなく、採光や通気の機能も兼ね備えています。
もともとは内装を彩る要素として位置づけられていましたが、現代では機能性と美観が評価され、モダンなデザインの欄間は和室だけでなく洋室の間仕切りとしても用いられることがあります。
欄間を取り入れるメリットは3つ
欄間を取り入れるメリットを紹介します。主に次の3つです。
- 空間が明るくなる
- プライバシーを守りやすい
- 家具と干渉しにくい
項目ごとに詳しくみていきましょう。
1.空間が明るくなる
欄間は、自然光を最大限に活用し、暗い空間を明るくすることができます。
たとえば、窓のない納戸や収納スペースに欄間や室内窓を設置すれば、隣接するリビングや洋室から光を取り込むことが可能です。また、廊下側に面した洋室に欄間を設けると、自然な明かりが玄関などの光が入りにくい場所にも届きます。
電気の使用量を軽減しながら、居住空間全体の明るさと快適さを向上させます。
2.プライバシーを守りやすい
欄間を取り入れることで、プライバシーを守るメリットがあります。
室内窓は基本的に透明なガラスを使用しているため内部が丸見えになることがありますが、天井近くに設置される欄間は視線を遮りながら空間を隔てることができます。これにより、向こう側の部屋を見通すことが難しくなり、プライバシーが保たれやすくなります。
湿気がこもりやすい洗面所や、作業に集中したい書斎などに活用するのもおすすめです。欄間はドアを常に開けておく必要がなく、適度な通気を保ちつつ、必要なプライバシーを確保します。
3.家具と干渉しにくい
欄間は、室内に配置する家具と干渉しにくい点もメリットです。
本棚や衣装ラックのような背の高い家具を配置する際、室内窓だと窓が開けられなくなったり、希望の場所に家具を置けなかったりする問題が生じがちです。
しかし、天井近くに設置される欄間は、これらの家具との干渉を避けることができるため、空間を最大限に活用することができます。このように、欄間は室内のデザインと機能性を両立させる効果的な解決策となります。
欄間を取り扱うおすすめ建具店
続いて、欄間を取り扱うおすすめの建具店を紹介します。
1.指物屋|有限会社加門建具工芸
引用:加門建具工芸
指物とは、釘や金具を使わずに、木材の精巧な組み合わせによってつくられた家具・建具などのことです。有限会社加門建具工芸が運営する「指物屋」では、この伝統技術を駆使して、襖、玄関戸、欄間、通風建具など多岐にわたる製品を提供しています。
熟練職人が手がける建具は、美しさだけでなく実用性にも優れ、世代を超えて愛され続ける品質を誇ります。モダンな欄間デザインは、和室だけでなく洋室にも調和し、住まいの雰囲気を豊かに彩ります。
2.古福庵|ムクトーン有限会社
引用:古福庵
「古福庵」は、幕末から昭和初期にかけての和のアンティーク家具・建具を専門に扱う企業です。修繕販売からアンティーク建具を用いた創作家具の製作、さらにはこれらを活用したリフォームサービスを提供しています。
貴重な時代物の家具建具を受け継ぎ、熟練職人が一つひとつ細心の注意を払いながら修復作業を行います。Webサイトや実店舗を通じて商品の購入が可能で、業界内で随一と評される幅広い品揃えも魅力です。
欄間 洋風でよくある3つの質問
最後に、よくある質問にお答えします。
- 質問1.洋風な部屋に欄間を取り入れるには?
- 質問2.欄間には種類がある?
- 質問3.欄間の歴史は?
それぞれ詳しくみていきましょう。
質問1.洋風な部屋に欄間を取り入れるには?
欄間は古い日本家屋や和室にあるイメージが強いかもしれませんが、デザインを工夫することで洋風な部屋にも取り入れられます。事例として、2つのアイデアを紹介します。
①上下に回転する欄間
少しの開口部でも空気が通りやすい設計です。曇りガラスにすれば内部も見えにくくなり、プライバシーを保護しつつ通風を確保できます。ロフトの上などに設置することで、高い位置でも開け閉めがしやすくなります。
②エアコンの位置に合わせた欄間
エアコンの設置が難しい部屋でも、隣接する部屋のエアコンから冷気や温かい空気を引き込むことができるように、欄間の高さを調整します。これにより、部屋全体の温度調節が可能です。
質問2.欄間には種類がある?
欄間は、シンプルな格子状のデザインから、繊細な彫刻が施された豪華な装飾まで、さまざまな種類があります。
- 彫刻欄間
- 筬欄間
- 透かし彫り欄間
- 組子欄間
- 障子欄間
次のページでは、欄間の概要や種類、代表的な産地を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
関連記事:欄間(らんま)とは?欄間の種類や代表的な産地、よくある質問をご紹介します – DIYドア通販本店
質問3.欄間の歴史は?
欄間は、機能性と美的価値を兼ね備えた日本の伝統工芸品です。その歴史は奈良時代に遡り、寺院建築での採光目的で使用され始めたとされています。平安時代には、貴族の邸宅で採用されるようになり、さらに江戸時代に入ると、庶民の家屋にも普及しました。
現代では、欄間の使用頻度は西洋風住宅様式の普及により減少しています。しかし、古民家のリノベーションや新築住宅での和風インテリアとして取り入れる動きが見られ、欄間は「和モダン」のアイテムとして再評価されています。
このように、欄間は時代を超えてその魅力が見直され、現代の住空間においても独自の存在感を放っています。
まとめ
欄間は、長い歴史のある伝統的な建具ですが、日本人の生活様式の変化に伴い、見かける機会が少なくなってきています。しかし、欄間の美しさや機能性は失われていないため、モダンなデザインと組み合わせてインテリアに再活用する動きも見られます。
欄間を上手に取り入れることで、機能性と美観を兼ね備えた居住空間を実現し、新しい生活スタイルに合わせた形で伝統を継承することが可能です。
なお、次のページでは、雪見障子の魅力や活用する際のポイント、さらにはメンテナンス方法などを紹介しています。こちらも参考にしてみてください。