欄間(らんま)とは?欄間の種類や代表的な産地、よくある質問をご紹介します

欄間(らんま)とは?欄間の種類や代表的な産地、よくある質問をご紹介します

欄間は、古い日本住宅だけでなく、最近ではリノベーションされた古民家や和モダンを取り入れた旅館やカフェでも目にすることが多くなっています。さまざまな彫刻が施された欄間は、空間を美しく彩りますが、どのような種類や役割があるかを知る人は少ないでしょう。

この記事では、欄間の概要や種類、代表的な産地を紹介します。和室などの空間に欄間を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

欄間とは?

欄間とは?

欄間は、天井と鴨居(かもい)、あるいは長押(なげし)の間に設けられる開口部のことです。和室などの続き部屋に、採光や通風を目的として、格子や透かし彫りが施されています。

古い日本家屋では、欄間を通じて自然光を取り入れ、室内を明るく保つ工夫が見られます。これにより、閉めたふすまの向こうでも風が通り抜け、湿度が高い日本の気候でも過ごしやすいのです。

また、欄間は室内装飾としても重要な役割を果たしており、花鳥風月など自然をモチーフにした彫刻が施され、日本の住まいを美しく彩ってきました。なお、部屋と部屋の間に設置されるものを「間越し欄間」、部屋と縁側の間に設けるものを「明り欄間」と呼びます。

欄間の種類

欄間の種類

欄間は、シンプルな格子状のデザインから、繊細な彫刻が施された豪華な装飾まで、さまざまな種類があります。

  • 彫刻欄間
  • 筬欄間
  • 透かし彫り欄間
  • 組子欄間
  • 障子欄間

種類ごとに詳しくみていきましょう。

彫刻欄間

彫刻欄間は、厚みのある木板を使用し、職人の繊細な手作業で立体的な模様を彫り出します。この技法により、木目の自然な美しさが強調され、各作品に深みと表情が生まれるのです。

デザインのモチーフとしては、松竹梅や富士山、日本三景など、自然や幸福を象徴する図案が多く用いられています。また、厚い板ほどより立体的に仕上がるため、高級とされています。

筬欄間

筬欄間は、伝統的な機織り道具である筬(おさ)にちなんで名付けられました。

細い杉や桐などの木材を、縦に組み合わせて筬のように仕立てます。緻密に並んだ細木が、上品で洗練された印象を室内にもたらします。

また、縦桟に横の桟を中央に三筋、上下に各一筋入れた欄間も、筬欄間と呼ばれています。正式な座敷に使用されていることが多いです。

透かし彫り欄間

透かし彫り欄間は、杉や桐のような薄い木板を使用して精緻なデザインを彫り出した欄間です。この技法は、動物、植物、風景などの図柄を木板に描き、その後、描いた部分を慎重にくり抜きます。

これにより、繊細な透かし模様が作り出され、光と影の美しい演出が可能です。

なお、透かし彫り欄間は、「板欄間」や「切り抜き欄間」とも呼ばれ、落ち着きのあるシンプルなデザインは、小空間にもよく使用されています。

組子欄間

組子欄間は、日本の伝統的な組子技術を駆使して作られた装飾的な欄間です。

組子とは、釘を使用せず、木材の穴や溝を巧みに組み合わせて精巧な模様を作り出す技法であり、障子や家具の装飾、美術品にも広く利用されています。組子欄間は、光を通すと室内に美しい幾何学模様の影を映し出すところが魅力のひとつです。

組子模様には、千本格子として知られる水平・垂直の線で構成される「格子組子」と、菱形を基本とした「菱組子」に大きく分類され、さまざまな模様があります。

障子欄間

障子欄間は、欄間の枠に障子が貼られているため、和紙越しに柔らかな自然光を室内に取り込むことができます。空間に穏やかな印象を与えると同時に、寒い季節には室内の保温にも役立ちます。

また、開閉式の障子欄間は、通風をコントロールすることが可能で、使用する場面に応じて空気の流れを調整することができます。

欄間とはでよくある3つの質問

欄間とはでよくある3つの質問

最後に、欄間とはでよくある質問にお答えします。

  • 質問1.欄間の歴史は?
  • 質問2.欄間は設置場所によって名称が変わる?
  • 質問3.日本の代表的な欄間の産地は?

それぞれ詳しくみていきましょう。

質問1.欄間の歴史は?

欄間は、機能性と美的価値を兼ね備えた日本の伝統工芸品です。その歴史は奈良時代に遡り、寺院建築での採光目的で使用され始めたとされています。平安時代には、貴族の邸宅で採用されるようになり、さらに江戸時代に入ると、庶民の家屋にも普及しました。

現代では、欄間の使用頻度は西洋風住宅様式の普及により減少しています。しかし、古民家のリノベーションや新築住宅での和風インテリアとして取り入れる動きが見られ、欄間は「和モダン」のアイテムとして再評価されています。

このように、欄間は時代を超えてその魅力が見直され、現代の住空間においても独自の存在感を放っています。

質問2.欄間は設置場所によって名称が変わる?

欄間は、設置場所によって名称が異なります。たとえば、和室間で換気を目的として設けられる欄間は「間越し欄間」と称され、座敷と縁側の間に設置される採光用の欄間は「明り欄間」と呼ばれます。

さらに、「書院欄間」は、床の間の横に取り付けられるタイプで、ここを通る柔らかな光が、床の間に展示される美術品を美しく照らし出します。このように、欄間は設置される場所に応じて、異なる美と機能を提供し、日本の伝統的な建築空間に豊かな表現を加えています。

質問3.日本の代表的な欄間の産地は?

日本には、欄間を製作する代表的な産地が存在し、特に大阪府の「大阪欄間」と富山県の「井波欄間」が有名です。高度な技術と芸術性で知られ、両地域の欄間は国の「伝統的工芸品」に指定されています。

大阪欄間は、デザインはもちろん、採光などの機能性も重視した作りが特徴で、井波欄間は、井波彫刻の名で親しまれ、美しいデザインの透かし彫り欄間が代表的です。

まとめ

まとめ

欄間は、和室や続き部屋の間に設置される開口部で、通風や採光を目的としています。花や鳥、風景が彫り込まれた美しい欄間や、組子を使用したデザインが多いですが、欄間の形状は自由に表現可能です。

新築や古民家のリノベーションで欄間を取り入れる際は、和風建築に詳しい建築家に相談するのがよいでしょう。この記事を参考に、空間を彩る欄間をぜひ取り入れてみてください。

なお、次のページでは、和室モダンインテリアを実現する方法について紹介しています。

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