鴨居とは?種類や活用術、綺麗に使うための掃除方法について徹底解説!

鴨居とは?種類や活用術、綺麗に使うための掃除方法について徹底解説!

鴨居は、日本家屋に欠かせないものです。しかし、最近では鴨居がない家が増えてきました。また、鴨居を自分で購入できるアイテムを活用して収納などに使う場合があるようです。

この記事では、鴨居の種類から活用法、掃除の仕方まで解説します。

鴨居とは?

鴨居とは?

鴨居とは、障子や襖などの引き戸の上枠となり、溝が彫られた部分のことを指します。下枠の敷居と対になり、建具をスライドさせて開閉させる役割があります。

構造的には、鴨居の溝の方が敷居よりも深く彫られており、違いは以下の通りです。

  • 鴨居の溝の深さ:12mm
  • 敷居の溝の深さ:3mm

鴨居は機能的な役割だけでなく、飾りや装飾を施すことにより、家の格式などを表すものとして使われてきた歴史があります

鴨居の種類

鴨居の種類

鴨居には、あらゆる種類があります。それぞれの呼び名や特徴は以下の通りです。

  • 無目鴨居(むめかもい):障子や襖が無い場所に付ける溝のない鴨居
  • 薄鴨居(うすかもい):欄間など差し込むために使う鴨居
  • 指鴨居・差鴨居(さしかもい):普通の鴨居より大きな鴨居となり構造上でも重要な役目がある
  • 付け鴨居(つけかもい):開口部ではない壁面に、装飾として付ける鴨居

鴨居と長押を活用した収納術5選

鴨居と長押を活用した収納術5選

鴨居と長押を活用した収納術には、以下の5つが挙げられます。

  1. 鴨居フックをカーテンレールに
  2. 鴨井フックでヘッドホンスタンド
  3. コーナーラック
  4. 物干し竿
  5. ハンガーをかける

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.鴨居フックをカーテンレールに

鴨居をうまく活用できる便利アイテムがあります。その名も「かもいフック」です。100円均一でも販売されていることが多く、鴨居に引っ掛けて使うフックです。

あらゆる用途に活用できますが、使用例を挙げると、押し入れの襖を外してかもいフックを使ってカーテンを設置できます。必要なものは以下の通りです。 

  • かもいフック:2~3個
  • つっぱり棒:1~2本
  • カーテン:押入れの幅に合ったもの
  • カーテンフック:必要なだけ 

襖をカーテンに変えるだけで、和洋折衷なテイストの雰囲気になります。また、機能面においても湿気がたまりやすい押し入れの通気性を確保できますし、布団の出し入れも簡単にできるようになります。

2.鴨井フックでヘッドホンスタンド

かもいフックを利用したもう一つの収納術が、ヘッドホンスタンドの設置です。かもいフックは鴨居だけでなく、机や棚付近にも設置できるため、好きな場所をヘッドホンの置き場とすることができます。 

この際、かもいフックのサイズを大小違うものをそろえると、ヘッドホン本体やコード類の使い分けができてとても便利です。上手に活用してみてください。

3.コーナーラック

手の届く高さにある鴨居は、コーナーラックを設置してみることもおすすめです。目線よりも高い場所にあるため、スピーカーや観葉植物、アロマディフューザーなどを置くと、おしゃれな空間を演出できるでしょう。

また、家が狭くて収納スペースが少ない人は、帽子やバックなど重量がない小物類を置く場所としても活用できます。

4.物干し竿

鴨居に直接、物干し竿をかけている人がたくさんいるかもしれません。しかし、引っかかりが悪く不安定になりがちです。 

そんな悩みを解決できるアイテムとしては「鴨居専用の物干し竿受け」が挙げられます。主にECサイトなどで販売しており、竿の長ささえ適合していれば、部屋の好きな場所に物干し竿を渡すことが可能です。 

5.ハンガーをかける

かもいフックだけを使って、バックや洋服をかける場所として使うこともおすすめです。部屋の入口付近にフックを設置すると、出かけるとき・帰宅時にもスムーズにかけることができて便利に使えます。

また、低い位置にセットすることによって、子どもの手提げ袋やランドセル、アウターを一時的に置く場所としても活用することが可能です。

鴨居を綺麗に使うための4つの掃除方法

鴨居を綺麗に使うための4つの掃除方法

鴨居を綺麗に使うための掃除方法は、以下の4つが挙げられます。

  1. ハンディモップを使う
  2. 乾拭き
  3. お湯拭き
  4. 長押の隙間を埋める

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.ハンディモップを使う

鴨居の掃除で普段から気をつけたいことに挙げられるのが、埃を溜めてしまうことです。鴨居の掃除には、掃除機のブラシヘッドやハンディモップを利用すれば、周囲に埃を舞わせることなく綺麗な状態にできます。

定期的に埃を掃除することによって、カビやダニが発生する確率が下がるため、週に1回程度の掃除を心がけるようにしましょう。

2.乾拭き

鴨居や長押は、汚れや腐食を防止するコーティングがされていないことが多いため、定期的に拭き掃除をするのであれば、乾拭きがおすすめです。

乾拭きでも軽微な汚れであれば十分取れるため、全体を拭くように心がけてみてください。日常的な手入れとしては、先ほど解説した掃除機やハンディモップの掃除だけでも問題ありません。

3.お湯拭き

乾拭きだけでは取れない「手垢汚れ」などが気になるときは、雑巾をお湯に浸して硬く絞ってからお湯拭きするのがおすすめです。

お湯拭きする際のポイントは、何度も擦るのではなく、一度で拭き上げて、早めに乾燥させることが挙げられます。お湯を使うことによって、手垢などのタンパク汚れが落ちやすくなることが見込めますし、何度も拭かないことで早く乾きます。

4.長押の隙間を埋める

鴨居や長押の手入れを減らしたい・何もしたくない人には、埃が溜まらないように隙間を埋めることをおすすめします。

ホームセンターで販売されている発泡スチロールや、ウレタンフォームを利用して埋めてしまいましょう。 もしも、発泡スチロールやウレタンを使うことが難しければ、マスキングテープを貼ると応急処置になります。

鴨居に関するよくある3つの質問

鴨居に関するよくある3つの質問

鴨居に関するよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.鴨居とまぐさの違いって何ですか?
  • 質問2.鴨居の反対は何ですか?
  • 質問3.鴨居が下がる原因は何ですか?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問1.鴨居とまぐさの違いって何ですか?

鴨居は建具を固定する役割がありますが、まぐさは建物の出入口や窓の上部に取り付けられた横木です。両側の柱に大入れ、ほぞ差しにすることによって上部の小壁を支えて、上部からの荷重を支える役割があります。

また、下端に樋端(ひばた)がつく溝があるものを鴨居と呼び、溝がない横架材を無目(むめ)といいます。

質問2.鴨居の反対は何ですか?

鴨居は上部に位置し、下部にあるのが敷居です。いずれも役割は建具をスライドさせて開閉するためのものとして使われています。

また、鴨居と敷居には災難避けの意味が込められており、敷居は「閾(しきみ)」が語源とされています。敷居には「鴫(しぎ)」の字が当てられたとの説が根強いようです。

鴨居の「鴨」と敷居の「鴫」いずれも水鳥であるため、家を火災から守る願いが込められているとされています。

質問3.鴨居が下がる原因は何ですか?

経年変化や上の階の荷重が増えることに伴い、鴨居の中央部分が相対的に下がってきます。また、開口部両端の柱が土台にめり込む・土台の乾燥収縮の影響によって柱の沈下とともに鴨居も下がることも考えられます。

いずれにしても、障子や襖が閉まらなくなる原因には鴨居の中央部分が垂れ下がってくることが挙げられるでしょう。

まとめ

まとめ

鴨居に関する収納方法や掃除の仕方などについて解説しました。鴨居は敷居と対になる部分となり、襖などをスライドさせて開閉する役割があります。現在では、伝統的な使われ方をするよりも、あらゆるアイテムを組み合わせて、収納スペースなどに活用されることが多いようです。

また、鴨居はDIYで掃除の頻度を少なくできます。ぜひ、この記事で解説したことを参考にして、手間を減らしながら和室を活用してみてください。ちなみに、次のページでは、襖の滑りが悪くなる5つの理由を紹介しています。

【初心者向け】襖の滑りが悪くなる5つの理由を徹底解説|滑りをよくする方法も紹介!